2011-10-02から1日間の記事一覧

フェノタイプの整理メモ 15 確率的に考える10

ネットワークの因子たち(ロトカ=ヴォルテラ編) 多くの分子はネットワークを形成し、フィードバック等の制御構造がある 単純な構造として、ロトカ=ヴォルテラ(たとえばこちら)のような反応ループ関係を取り上げる 初期値が異なるだけで、ループの構成因子の濃…

フェノタイプの整理メモ12 確率的に考える7

病変は単発か多発か 関連記事(こちら) 発病後、一定期間内の活動病変最大箇所数は、シミュレーションの条件により、複数個所をピークとするようになる # 数えられるフェノタイプ # 3ジェノタイプを比較する NL<-1 # 座位数 TL<-120 # 一生は120年 # イベント…

フェノタイプの整理メモ13 確率的に考える8

一過性か慢性か 活動性病変の成立に複数ステップを要し、逆行プロセスがあるとしても、その逆行プロセスの性質によって、活動病変の不活動化や再発には違いが生じるだろう 逆行プロセスの起動感度が低い(ある程度の活動状態(病変として観察されるよりは低い…

フェノタイプの整理メモ10 確率的に考える5

数えられるフェノタイプ、可逆・非可逆 疾患に特有な病変部を数えることができることがある 多発性硬化症の硬化病変数 関節リウマチの炎症関節数 上記の2つの例は「非可逆病変」と「可逆病変(破壊は非可逆・炎症の有無は可逆)」で異なる 「非可逆病変」の場…

フェノタイプの整理メモ11 確率的に考える6

ステージ評価するフェノタイプ ステージ評価型のフェノタイプは、順序があり、ステージの差異は、多くの場合、質的な違いによる また、ステージの逆行は考慮しないものが多い これをモデル化することを考える ステージからへの移行にあたっては、これまでに…

フェノタイプの整理メモ18 確率的に考える14

ネットワークに介入する(遺伝影響) 遺伝子多型などの影響は、因子(分子)の機能に多少の多寡が生じたり、ネットワークを通じて発現促進・抑制をする効率が変化したりする。これは、推移行列の値(微分方程式の係数)に違いをもたらす 以下のソースでは、推移行…

フェノタイプの整理メモ 14 確率的に考える9

右へ行くか左へ行くか、まっすぐ行くか あるスイッチがあって、スイッチを右に倒すか、左に倒すか、倒さないか、という分岐は、一次元入力で(比較的簡単に)構成可能 強い刺激が入れば右(第1の選択肢)、弱い刺激が入れば左(第2の選択肢)、どちらでもなけれ…

フェノタイプの整理メモ16 確率的に考える12

ネットワークの因子たち(推移行列編) と表されるような要素数n(の長さ)の微分方程式の関係を考える ここで、行列を正規直交基底が作るそれとすれば、このような微分方程式においては原点を中心としたn次元球面上を運動する また、の行列式が1である(0ではな…

フェノタイプの整理メモ17 確率的に考える13

ネットワークに介入する(薬物影響)(推移行列編) 前の記事で推移行列が定める球面上の微分方程式の作る軌跡を描いた 今、ある複数因子の系が行列で表されるような微分方程式になっていて、その状態を球面上の点として考えられるものとする この系では、系外の…

フェノタイプの整理メモ9 確率的に考える4

優性・劣性・その間 ここで、常染色体ローカスは2つのアレルからなること、したがって、3ジェノタイプがあることから、3ジェノタイプに群分けして考えることとする これまで(確率的に考える1、2、3)は、ある条件が一つあって、その条件を満足するとき…

フェノタイプの整理メモ6 確率的に考える1

死亡というフェノタイプ 0/1のフェノタイプ すべての人が必ず1に転ずるフェノタイプ 0歳時を例外とすれば、加齢とともに率が上昇し、ピークを迎えて減少するという一峰性の確率分布となる 生命表を例に 年齢別死亡者数をプロットしている ヒトが生まれたら、…

フェノタイプの整理メモ7 確率的に考える2

こちらの記事で死亡というフェノタイプから、「事件の蓄積」というフェノタイプを考えた このフェノタイプを整理する 生起確率が一定なイベントが複数回起きることで生じるフェノタイプとして定義した ここで用いるパラメタは: フェノタイプ成立に要する蓄積…

フェノタイプの整理メモ8 確率的に考える3

浸透率 発病する遺伝因子を有する個体のうち実際に発病する割合 こちらの記事で、「イベント累積型発病」の場合に、発病年齢が人生の後半になり、ヒトの寿命上限までに、十分にイベントが累積しないことがあるとこを示した 実際に浸透率を考える場合には、「…

フェノタイプの整理メモ5 確率的に考える

0/1のフェノタイプ その1 死亡というフェノタイプ その2 イベントの繰り返しというフェノタイプ その3 浸透率 その4 優性・劣性・その間 3以上の順序ありカテゴリのフェノタイプ その5 数えられるフェノタイプ、可逆・非可逆 その6 ステージ評価する…

フェノタイプの整理メモ15 確率的に考える11

ネットワークに介入する(薬物影響・遺伝影響)(ロトカ=ヴォルテラ編) library(sphere) library(rgl) StandardLotkaVolterra20111006<-function(n=4,inits=NULL,Nrep=30,drift=FALSE,driftk=0.05,Niter=1000,dt=0.01,us=NULL){ if(is.null(us)){ us<-rep(1,n) …

フェノタイプの整理メモ4 軸3:生物学的機序

フェノタイプの整理メモ3 軸2:解析の方法

フェノタイプの整理メモ2 軸1:データ型

単一形質 タイプ カテゴリカル 2値 病気Xである・ない 3値以上 順序なし(構造なし) 状態0,1,2,3 構造あり 順序あり ステージ0/1/2/3 巡回0/1/2/3/0 複雑な構造(半順序やら、木構造やら) 量的 分布が扱いやすい 分布が扱いにくい 可逆・不可逆 (0->1),(01) …

フェノタイプの整理メモ1

こちらで関節リウマチのフェノタイプについて考えた こちらで精神疾患のそれを考えた こちらで皮膚科領域を考えている この論文はフェノタイプの比をとるという組み合わせを扱っている フェノタイプが時系列で相互作用する話は延々とこちらなどで扱っている …