確率

パラパラめくる『統計学を哲学する』

統計学を哲学する [ 大塚 淳 ]価格: 3520 円楽天で詳細を見る データを取って、手法を適用して、その結果を使う(検定する、推定する、予測する、論文に根拠として書く)とき、統計学・データサイエンスは、何をしてくれているのだろうか、と言うことを、い…

密度行列、トレース、確率

昨日に引き続き代数的確率論 代数的確率論では、エルミート行列が実確率変数に対応する、という話がある 有名な例としてパウリ行列, ,,の線形和としてエルミート行列を作る、というものがある このような確率変数があったときに、この確率変数がある状態を取…

Statistics 110: Probability

Youtubeの34回講義の中身を確かめずにタイトルだけを見てみる(日本語は内容を推測して書いたキーワード) YouTube Lecture 1: sample spaces〜起きうる場合を網羅したもの, naive definition of probability, counting, sampling〜数え上げ Lecture 2: Bose-E…

CIAの報告

Psychology of Intelligence Analysisと言うのがある。1999年の報告 目次 Introduction by Jack Davis PART I--OUR MENTAL MACHINERY Chapter 1: Thinking About Thinking Chapter 2: Perception: Why Can't We See What Is There to Be Seen? Chapter 3: Me…

パーソナライズド医療

レジデント初期研修用資料 内科診療ヒントブック 改訂2版作者: medtoolz出版社/メーカー: オーム社発売日: 2012/11/23メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (2件) を見る こちらとこちらは大変ためになる(他の記事…

見られ方

「犯人はたぶん女で背の高さは150−160センチ、年齢は20−40歳、と思います」 自分が「真犯人」だとして、この目撃証言がどのくらい、危険な証言かを定量する 「自分はどれくらい女らしく見えるだろうか?」:他人は自分のことを(その状況で)見て、…

5 仮説の遠近

もう少し進めよう 前の記事では、仮説を階層化して、群に分け、群内で、候補を落とすときには、群内の「仲間内の候補」で残留する候補に「ありやすさ」を引き継ぎ、群を越えたら「ありやすさ」を引き継がない、というやり口だった 「あり」か「なし」かの2者…

4 仮説の階層化

前の記事からの続き 前の記事で、仮説が群を成していた。階層化していた、ともいえる 臨床診断ではどうだろうか? 症候Aがある 大きく分けて、B1部疾患であるかもしれないし、B2部疾患であるかもしれない B1部疾患は20疾患が鑑別に挙がる。B2部疾患は17疾患…

中学生に学ぶ意見の推移

今日の記事の並び方 1 候補が絞り込まれていくとき 2 複数候補の好悪順序にルールを入れる 3 複数候補が2群に属した上で、尺度に乗る 4 仮説の階層化 5 仮説の遠近

3 複数候補が2群に属した上で、尺度に乗る

前の記事からの続き 初めに、各選挙権者が候補者に好悪順をつけて、投票し、だんだんに候補者を絞ることを考えた 次に、1尺度での好悪の評価をした上で、投票し、だんだんに候補者を絞ることを考えた 候補者が2つの「群(政治なら政党)」に属した上で、ある…

2 複数候補の好悪順序にルールを入れる

前の記事からの続き 複数の候補はある尺度に関して順序をつけることができるとする そして選挙権者は候補者に対する好悪の程度がこの尺度上での距離によって決まるものとする このとき、どんな変化になるだろうか 選挙権者の意見の分布を描き、当選者の意見…

1 候補が絞り込まれていくとき

こちらで情報による意見の変化について考えた 世の中では、複数の候補者からの選出、というイベントがなされている。だれか1人の候補者が過半数を取ると決定する仕組みで、全候補者への投票ができる段階から、候補者の数が変更されていく。単純に上位2名の…

第7章 CHKNSモデル ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

ノード数1からノードを一つずつ増やしつつ、ある確率で辺を増やしていく 加えたノードは必ずしも連結しない 連結成分の大きさの変化とその融合の具合を追いかける n.step <- 100 m0 <- 1 g0 <- graph.empty(n=m0,directed=FALSE) g.series <- list() g.seri…

第6章 ランダムウォーク ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

グラフ上のランダムウォーク 所要時間 出会いの時間 ガリガリに痩せた集合と、太った集合

第5章 スモールワールド ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

Watts-Strogatzモデル 初期状態として、全ノードが同じ次数の対称なグラフを設定し、そこから、辺の片方の端点を指定の確率でつなぎかえるモデル つなぎかえ確率が0ならば格子 つなぎかえ確率が1ならば「ランダム」なグラフだが、このランダムなグラフはErdo…

第4章 べき則 ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

ベキ則のグラフをランダムに作成するBarabasi-Albertモデル # barabasi-albert library(igraph) # ノードの付け加え回数 n.step <- 1000 # 初期ノード数 m0 <- 5 # ノードを付け加えるときの辺の数 m <- sample(1:m0,1) print(m) # 初期グラフはエッジなし g…

第3章 次数分布を固定したモデル ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

次数分布 Erdos-Renyi ランダムグラフの次数分布はポアッソン分布 それをRで試してみる library(igraph) Nv <- 10000 E.m <- matrix(0,Nv,Nv) lambda <- runif(1)*3 p <- lambda/Nv E.m[which(upper.tri(E.m))] <- sample(c(0,1),length(which(upper.tri(E.m…

第2章 Erdos-Renyi ランダムグラフ ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

Erdos-Renyi ランダムグラフを作ってみる ランダムグラフはエッジがあるかないかを確率的に決めることでできる その確率を増やしていくと、急に、大きな連結成分ができる Erdos-Renyiランダムグラフとはどんなものか、を知るにはべたべたとソースを書いてみ…

第1章 ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

この本は: この本はランダムグラフに関する話題を数学としての確率論からの解説を与え、発見的考察(heuristics)やシミュレーションによる結果に証明を与えたり、それをさらに発展させたりする 関連する数学分野 ランダムウォーク 大偏差原理(Large deviatio…

ぱらぱらめくる『ランダム グラフ ダイナミクス』

ランダム グラフ ダイナミクス―確率論からみた複雑ネットワーク作者: リック・デュレット,竹居正登,井手勇介,今野紀雄出版社/メーカー: 産業図書発売日: 2011/12/08メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (1件) を見…

条件を満たす場合のみ

全部でN種類の事象がある そのうちn種類はある条件を見たし、残りのN-n種類はその条件を満たさないという 生起確率をとしてであり、とする 今、N種類の事象を等確率でサンプリングすることができるという その上でサンプリングされた事象の生起確率は計算で…

駆け足で読む『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法 初歩からベイズ推定まで』

リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ推定まで (ハヤカワ文庫 NF 363 〈数理を愉しむ〉シリーズ) (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)作者: ゲルト・ギーゲレンツァー,吉田利子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/02/10メディア:…

駆け足で読む『運は数学にまかせなさい』

運は数学にまかせなさい――確率・統計に学ぶ処世術 ((ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ))作者: ジェフリー S.ローゼンタール,中村義作,柴田裕之出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/10メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 59回この商品を含むブログ…

ぱらぱらめくる『世界を変えた手紙 パスカル、フェルマーとの誕生』

世界を変えた手紙――パスカル、フェルマーと〈確率〉の誕生作者: キース・デブリン,原啓介出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/10/28メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 13回この商品を含むブログ (8件) を見る 1 1654年8月24日、月曜日 「未完…

幅のある事前確率・事後確率〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備5

この記事の構成 目次はこちら 幅のある事前確率・事後確率

ルールイン・ルールアウト〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備4

この記事の構成 目次はこちら ルールイン・ルールアウトとは何をしているのか ルールインとルールアウトは、それぞれ、「ある診断名に確定すること」、「ある診断名の可能性をゼロとみなすこと」である ルールアウトは、可能性のある診断名の数を減らす作業…

目次〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備0

この記事の構成 概論(何をしたいのか):こちらの記事 鑑別診断・診断過程:こちらの記事 検査の感度・特異度・PPV・NPV:こちらの記事 ルールイン・ルールアウトとは何をしているのか:こちらの記事 幅のある事前確率・事後確率:こちらの記事

検査の感度・特異度・PPV・NPV〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備3

この記事の構成 目次はこちら このような大規模集計を行っていると、検査の感度・特異度・PPV・NPVなどはリアルタイムで更新して利用することが可能となる 検査の感度・特異度は、ある検査の結果を集めて、それについて、診断名ごとに陽性・陰性の2x2表を…

鑑別診断・診断過程〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備2

この記事の構成 目次はこちら 鑑別診断・診断過程・診断支援システムの基礎的な動きについて考えてみる 非常に大きなデータソースがあって、「最終診断名」がある。その診断名に至るにあたって、ありとあらゆる情報取得(主訴、随伴症状、検査結果、他)がある…

概論〜あいまいな「確率情報」を活用して判断するための準備1

この記事の構成 目次はこちら 概論 こちらは鑑別診断の話題 それに関連してこうとかこうとか書いた これは、事前確率から情報を利用して事後確率を得るプロセスのこと こちらは、DNA多型マーカーを用いた個人識別の話 こちらでは行方不明者に関する情報を用…