構造化集団でのオッズ比



  • ケース・コントロール標本が、M個の均質亜集団から、非均等にサンプリングされたとする。
    • それぞれの亜集団のコントロール集団におけるリスクアレルの頻度をP=(p1,p2,...,pM)とする。
    • それぞれの亜集団のケース集団におけるリスクアレル頻度をP’=(r1¥times p1,r2 ¥times p2,...,rM ¥times pM)とする。リスクアレルが第i番目亜集団でリスクを持つとき、ri>1である。
    • ケース標本における、亜集団の構成割合をX=(x1,x2,...,xM)、コントロール集団のそれをY=(y1,y2,...,yM)とする。
  • 非均等サンプル集合における、ケース・コントロールのリスクアレル・非リスクアレルの頻度は
    • ケース、リスクアレルRcase=¥sum_{i=1}^{M}xi¥times ri¥times pi
    • ケース、非リスクアレルNcase=1-¥sum_{i=1}^{M}xi¥times ri¥times pi
    • コントロール、リスクアレルRcontrol=¥sum_{i=1}^{M}yi ¥times pi
    • コントロール、非リスクアレルNcontrol=1-¥sum_{i=1}^{M}yi ¥times pi
  • オッズ比は、OR=¥frac{Rcase ¥times Ncontrol}{Rcontrol ¥times Ncase}である。オッズ比もよい統計量であるが、取り扱い次第で同様に帰無仮説棄却における判定の役に立つ¥Delta = Rcase ¥times Ncontrol - Rcontrol ¥times Ncaseについて式変形する。
    • ¥Delta = (¥sum_{i=1}^{M}xi¥times ri¥times pi) ¥times (1-¥sum_{i=1}^{M}yi ¥times pi) - (1-¥sum_{i=1}^{M}xi¥times ri¥times pi) ¥times (¥sum_{i=1}^{M}yi ¥times pi)
      • ¥Delta=¥sum_{i=1}^{M}(xi¥times ri¥times pi-yi ¥times pi)
        • =¥sum_{i=1}^{M} xi ¥times (ri-1)¥times pi + ¥sum_{i=1}^{M} (xi-yi)¥times pi
  • ¥Deltaについて
    • すべての亜集団においてリスクがないとき、ri=1
      • ¥Delta = ¥sum_{i=1}^{M}((xi-yi) ¥times pi)
    • すべての亜集団においてコントロールにおけるリスクアレル頻度が等しいとき、pi=p
      • ¥Delta = p¥times ¥sum_{i=1}^{M}(xi ¥times ri - yi)
        • = p¥times ¥sum_{i=1}^{M}xi ¥times (ri-1) - p¥times ¥sum_{i=1}^{M}(xi-yi)
        • = p¥times ¥sum_{i=1}^{M}xi ¥times (ri-1) - p¥times (¥sum_{i=1}^{M}xi-¥sum_{i=1}^{M}yi)
        • = p¥times ¥sum_{i=1}^{M}xi ¥times (ri-1)
    • すべての亜集団においてコントロールにおけるリスクアレル頻度が等しく、ケースのそれも等しいとき、pi=pri=r
      • ¥Delta = p¥times (r-1) ¥sum_{i=1}^{M} xi + p¥times ¥sum_{i=1}^{M}(xi - yi)
        • = p¥times (r-1) + p¥times (¥sum_{i=1}^{M}xi - ¥sum_{i=1}^{M}yi)
        • = p¥times (r-1)
    • ケース・コントロール標本の亜集団構成比率が等しいとき、xi=yi
      • ¥Delta = ¥sum_{i=1}^{M}(xi ¥times (ri-1) ¥times pi)