メモ(修正H19 01 07)



Q(v)=kvなる累積確率密度分布のときの、N独立試行の最小P値の期待値は

k<1のとき¥frac{1}{k(N+1)}(1-(1-k)^{N+1})

k>1のとき¥frac{1}{k(N+1)}

この2式は、統計量の最大値が、k<1のときは1で、k>1のときは¥frac{1}{k}であることに注意して、この記事に沿った式展開をして得られる式に一致する。また、地道に式変形(後述)しても同様に得られる。

これに基づいて、k<1,k>1別にN=100における最小値のシミュレーショナルな値と計算値との比較をするためのエクセルはこちらk<1の場合の簡易プロットのエクセルはこちら

本項はより正確には以下の通り。

Q(v)=kvk<1,l>1において異なる挙動をとる。

  • まず、k<1のとき。v=1の確率は1-kで、0¥le v <1の確率はk0¥le v <1の範囲では、kの画分を均等分割した確率になる。そのN回独立サンプルの最小値がv以下である確率はR(v)=1-(1-Q(v))^Nであり、0¥le v <1のとき、1-(1-kv)^Nv=1のとき、(1-k)^N。したがって、N独立サンプルの最小値の期待値は¥int_0^1 v¥times (1-(1-kv)^N)’dv + 1¥times (1-k)^N。これを式変形すると、¥frac{1}{k(N+1)}(1-(1-k)^{N+1})。その過程は第1項が次のように式変形されることからわかる。

¥int_0^1 v¥times (1-(1-kv)^N)’dv

= ¥int_0^1 Nkv(1-kv)^{N-1}dv

=N¥int_0^1 -(1-kv)(1-kv)^{N-1}+(1-kv)^{N-1}dv

=N¥[¥frac{1}{k(N+1)}(1-kv)^{N+1}-¥frac{1}{kN}(1-kv)^{N}¥]_0^1

=¥frac{1}{k(N+1)}(1-(kN+1)(1-k)^N)

  • 他方、k>1のとき。v > ¥frac{1}{k}の確率は0で、0¥le v ¥le ¥frac{1}{a}の確率は、k。そのN回独立サンプルの最小値がv以下である確率は0¥le v ¥le ¥frac{1}{a}のとき、1-(1-kv)^Nであり、v > ¥frac{1}{k}のとき0である。したがって、N独立サンプルの最小値の期待値は¥int_0^{¥frac{1}{k} v¥times (1-(1-kv)^N)’dv。これが¥frac{1}{k(N+1)}