ちょっきりなこと

正確確率検定では、表の生起確率を「正確に計算」して、「正確に比較」することが重要なことを、以前、こちらにあるように述べた。
このとき、表を構成する、整数の順序に注意して計算し、比較すれば、よい、との趣旨でそれを実現する方法について述べたが、それだけでは足りないことがあることを、更なる留意として述べる。

今、2x2表として、{{66,134},{61,121}}があるとする。これと近い表、{{67,133},{60,122}}も考える。
この二つの周辺度数は等しいので、66! \times 134! \times 61! \times 121!と、67! \times 133! \times 60 \times 122との異同が問題になる。
両者が等しいことを、次の計算式変換で示す。
\frac{66! \times 134! \times 61! \times 121!}{67! \times 133! \times 60 \times 122}
=\frac{134 \times 61}{67 \times 122}
=\frac{2 \times 1}{1 \times 2}
=1
このように、表の構成値が異なっていても、それらの因数分解の結果、一致する、という場合については、『無限精度』で等しいこともあることがわかる。

問題は、この『無限精度の一致』を、計算量を増やさずに、プログラムに一般化して取り込むことである・・・

ちなみに、青木先生の正確確率のウェブツールも、{{66,134},{61,121}}と{{67,133},{60,122}}との両方の表で、本来P値は1であるはずのところが、1より小さい値になっている(批判するつもりは、まったくなく、非常に尊敬しているサイトです。念のため)。青木先生のことなので、すでに対処したバージョンをどこかに置かれているかもしれないですが。
青木先生より、このコメントが誤りであるとのコメントをいただきました。出力の見間違いだったのかもしれません。お詫びして訂正いたします。