ぱらぱらめくるnature reviews genetics

  • Population genetic analysis of shotgun assemblies of genomic sequences from multiple individuals. by Hellman, I. et al., Genome Research online publication on 22 July, 2008
    • Nucleotide diversity \theta =4N_e\mu
    • selection, drift
    • local \theta relates local recombination rate in Drosophila; how about in humans?
  • Genotype-Specific Recurrence Risks as Indicators of the Genetic Architecture of Complex Diseases. by Slatkin. Am J Hum Genet 83,120-126,2008
    • 相対危険度\lambda_{xx}
      • Genotype-specific recurrence risk(GSR)という統計量を導入
    • リスクアレルが、population unrelated samples から同定されたとき
      • 家系サンプルを用いて、その関連のバリデーションをする
      • ローカス間の相互作用についての解析を可能にする
        • Unconstrained multiplicative model
        • Constrained multiplicative model
        • Threshold model
      • 遺伝的カウンセリングのための情報を提供する
    • 例としてAMD(Age-related macular degeneration)にGWASで同定されたローカスのリスクアレルが取り扱われている
      • 同胞に発病者がいるとする。罹患同胞も、本人も一切リスクアレルに関する情報がないとしたときには、本人(罹患同胞を持つ)のリスクは\lambdaによって与えられる。今、あるリスクローカスについて、本人のジェノタイプがわかったとすると、そのわかった分だけ、発病リスクが上がる分がある(当該ローカスのリスクアレルを持っていれば)。それをMultiplicative modelに照らして数値化したもの。ただし、このGSRでは、罹患同胞のそのリスクアレルの情報を用いてはいない。用いると、値が変わってくるだろうけれども。
  • Genome-wide association studies for complex traits: consensus, uncertainty and challenges. by McCarthy, M et al. Nature reviews genetics 9 356-369 2008
    • 普通のことが書いてある
      • サンプル選択について:ケースとコントロール。共通コントロールのこと。misclassification biasが高有病率疾患に影響を及ぼすこと。「極端ケース」を選ぶこと、「ハイパーノーマルコントロール」を選ぶことの是非
      • 構造化の影響
      • 家系サンプルによる関連解析のメリット
      • コホートスタディのメリット
    • マーカーのこと、ジェノタイプデータ算出のこと
      • LDに準拠したマーカー選択のこと
      • DNA pooling
      • タイピングエラーへの対処
        • データQC
          • HWD
      • データ解析
        • Q-Q plot
        • Manhattan plot
        • Single marker analysis
          • p-value baseの解析(Frequentist) vs. Bayes' factor base, FDR
        • 組み合わせ→ハプロタイプ、Imputation
      • 新しいこと
        • CNVデータの解析
        • ローカス組み合わせ
        • 環境因子組み込み
      • Validation Replication
      • Multi-stage design
      • メタアナリシス
        • 同一民族・他民族
      • SNP以外の多型
      • fine mapping
  • A role for sex chromosome complement in the female bias in autoimmune disease. by Smith-Bouvier, D.L. et al. JEM 5 1099-1108(2008)
    • Y染色体のSry(男性決定因子・精巣決定因子)を欠いたモデルマウスを用いて、等しく卵巣を持ちながら、片やXX、片やXYなストレインにて、EAE(experimental autoimmune encephalomyelitis)とpristane-induced lupusの違いを検討
  • Linkage disequilibrium - understanding the evolutionary past and mapping the medical future. by Slatkin, M. NatRevewsGenet 9 477-485(2008)
    • "Non-random association of alleles at two or more loci"
    • 多くの進化学・集団遺伝学の要素がLDに影響を及ぼすことから、LDについての研究はそれら多くの要素についての知見をもたらす
      • 過去の事象を表す
      • 過去の事象は、選択の影響を受けるので、選択についての情報も持つ
      • LDは集団に関する状態なので、集団の履歴を反映する。繁殖系、地理的分布
      • 特定染色体領域におけるLDは、その領域の選択、変異・組み換えなどの領域特異的な要素を反映する
    • 定義
    • 集団内・集団間のLD
    • LD measuresにこだわらずに、recombination rateなどを直接推定することもよし
    • Population geneticsにおけるLD
      • Natural selection
        • 単一ローカスの選択圧はよほど強くないとLDに痕跡を残さないが、ローカスの組み合わせが、個々のローカスの単純相乗効果(multiplicative model)より大きいときは、LDに跡を残す。大きなLDブロックがこの効果により残る。balancing selection
      • Genetic drift
        • Hill-Robertson effect
          • Driftは選択への効果とは無関係にLDを生じさせる。このため、選択圧のあるローカスが選択されていく過程が、完全に自由にならない。組み換えはこのDriftによるくびきを断つことで、選択されるべきローカスの選択を進める効果がある。組み換えが選択に及ぼす正の効果はここに由来する
      • Population subdivision and population bottlenecks,inbreedings
        • 集団のsubdivisionは集団サイズを変える。亜集団間での個体の交換・染色体の交換がある。これらはどちらも、ゲノム全体においてLDを生じさせる
      • Genomic inversions, gene conversions
      • Mutations
    • LDを用いた解析
      • LD-mapping(疾患・量的形質のリスクアレル探索)
        • 構造化によるLDと区別する戦い
      • Natural selectionの痕跡探索
        • 選択圧の高いローカスの近傍マーカーはhitch-hike(相乗り)効果でLDが強めに残る。期待より強いLD=期待より小さい多様性の領域はhitch-hike効果のせいの可能性がある、という考え方で、選択圧の高いローカスを探索する
      • アレルの発生時期の推定
    • 今後のテーマ
      • 大量データ(>=500,000SNPsチップ、1000ゲノムプロジェクト)
      • 形質多様性マッピング
      • 歴史探索(ゲノムワイド平均の解析から、ゲノム内個別領域の歴史の探索へ)
  • The road to genome-wide association studies. by Kruglyak, L. NatReviewsGenet 9,314-318 (2008).
    • human genome project が始まるころからの、マッピングの経過と現在のSNP,LD-mapping GWASに関する基礎的(初歩的)な読み物