多様性って

  • 多様であるというのは、ばらつきがあること
  • ばらつきがあるとは、違いがあること
  • 多くの場合(もしくは、いつでも)、多様性という場合には、「多様である範囲」がありそう
  • 空間内でばらつきがあるときは「複数の標本が存在する位置の多様性」
  • 量的形質でばらつきがあるときは「標本がとる表現型の位置を形質の軸上にとったときの、標本が存在する軸上の位置の多様性」
  • 複数の形質の持ち方でばらつきがあるときは、「複数の形質軸が作る多次元形質空間での、標本が存在する多軸空間中の位置の多様性」
  • 空間・形質空間における多様性を考えたら、時間軸での多様性も考えられる
  • 時間によって変化する何かがあるときに、それがある範囲内にとどまっていながら、ばらつきがある
  • このようなとき、あるものが存在する位置を時刻ごとに測定し、それを標本の位置データとする。このとき「標本が存在する位置の多様性、ただし、ここで言う標本は時刻違いによって複数になる」
  • 同様に、時刻違いの表現型を考えれば、「あるものが時刻ごとにとる表現型を形質の軸上にとったときの、軸上の位置の多様性」
  • 遺伝的多様性と、この「多数個体の形質の(ある時刻での)多様性」を考えることもできるし、「1個体の形質の(多数の時刻での)多様性」を考えることもできる
  • 前者にあっては、遺伝的多様性は個体の属性であって、それは、「無変化」
  • 後者にあっては、個人の遺伝子の特長が時刻ごとに異なる利用のされ方をすること(利用のされ方の多様性)と、形質の時間軸上の多様性とが問題となる
  • 前者と後者とを融合するとどうなるか
  • 個体のある形質に着目する。個人のその形質は時間軸に沿って多様性を持って分布する形質を持つ。その形質の時間変化における多様性に個体差があるとき、その「『形質の時間変化の多様性』の個体間多様性」と個体の属性である遺伝的多様性との間の関係が問題となる。
  • 具体例を挙げれば、「ある疾患」であるか否かというのは、「疾患」という形質の表現型が0か1かの多様性を持っているのだが、この0/1の時間変化と個体の時刻に無関係な遺伝的多様性とを結びつけることが、遺伝的多様性と表現型多様性の関連解析である、と。