ぱらぱらめくる『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』

言語が違えば、世界も違って見えるわけ

言語が違えば、世界も違って見えるわけ

  • 生物学的色覚と色を区別すること。区別は文化として伝達・複雑化する。色覚に限らず(色覚は波長という一次元であるという特徴はあるが)、味覚やそれ以外の感覚も同様と考えられるだろう
    • 色は「対比」させなければ、気が付かないというのは、「色変化のある映像を見せて、その色変化に気付かない→気づくとアハ体験」というクイズとも関係する。草原が夏から秋に変わっていくと、緑色から金色に変わるけれど、そこに「夏草の緑色」と「秋の草原の金色」という対比を持ち込まなければ、その色変化にも気づかず、「緑色」と「金色」という色ラベルを発明することもない…
  • 複数の言語の関係は相対的関係であって、尺度も複数、順序・半順序で単純にとらえられるものではない
  • 言語の複雑さ(尺度が出来上がっていないが)と社会の複雑さは負の相関。そこでいうところの社会の複雑さはコミュニティの遺伝的な複雑さのことかもしれない
    • 社会が単純なほど、多くの情報を単語内で表現(ハプロタイプが限定的になる)
    • 大きな社会ほど新しい音素が出現しやすい(バリエーション箇所数が多い)
    • 複雑な社会ほど従属節に依存しがち(これはヒト個体集団ではなくて、細胞集団のことに相当するか?文脈依存〜発現制御が入れ子になることで分化を制御)
  • 言語が持つ2つの顔
    • 「公的」:共同体のコミュニケーションを成立させるために合意した慣習の体系
    • 「私的」:個人がとりこんだ知識の体系