多次元格子なGlass network上の複数のサイクルが減衰しない

  • Glass networkとは(こちら)
    • 遺伝子制御ネットワークやニューラルネットワークは「スイッチをオン・オフ」するネットワークとみなせる(免疫系も)(神経の場合は、個々の細胞の活動電位がオンかオフか、遺伝子制御の場合は、発現がオンかオフか、免疫系の場合は、活性化がオンかオフか)
    • もう少しモデル化のやり方に則して丁寧に表現すると
      • 個々のピース(ニューロン(の活動電位)・遺伝子(の発現)・免疫細胞(の活性))がそれぞれに、スイッチであって、刺激は加算的(Piecewise-linear switching system)、微分方程式になっている(オンのときは刺激が入ってきても、状態は増えず、オフのときにのみ、刺激が状態の増加に寄与する仕組み:自己の状態と入力刺激とが、自己の増分となる(\delta y = - y + \Delta)。
      • この"Piecewise-linear switching systems of differential equations"をGlass networkと呼び、30年以上前から知られているそうだ
    • \frac{d y_i}{dt} = -y_i + F_i(\tilde{y_1},\tilde{y_2},...,\tilde{y_n}),i=1,2,...,n
      • \tilde{y_i} = 0 \text{ if } y_i < 0
      • \tilde{y_i} = 1 \text{ if } y_i > 0
    • このネットワークでは、要素数nについて、状態をn次元超立方体で表すという
  • Glass networkでモデル化される現象
    • Glass network自体は単純なモデル
    • 修飾したりもできる(刺激を時間遅れにするとか(こちら))
    • サイクル軌道で表される状態変化を表現できる(こちら)
    • カオス的なアトラクタも表現できる(こちら)
    • 複数の交叉する軌道も存在するようだ(こちら)
  • グラフ空間上の状態変化を波と考えると、孤立した波がしらが移動している様子に見える。これはソリトン(Wiki)(箱玉系はソリトンを(も)モデル化した離散系)。ソリトンはぶつかるけど相互に影響を与えることなくすり抜ける。さて、これはGlass network上でどう実現されるのか(されないのか)