死因統計
- こんなニュースがありました
- 死因の記載が不正確(で医療政策もままならない?)という内容です
- 臨床データマイニングがいかにチャレンジングかがわかります
- 臨床データの中でもっとも重要な情報として「死因」をどう扱うかに関して、今さらながら、復習してみます
- 原死因の決め方とコード化
- 死亡診断書(死体検案書)の記述をもとにします(死亡診断書記入マニュアル(厚労省)
- 死亡診断書の記述を基に、「原死因を確定するルール」に照らして「原死因」を確定する
- コード化する(ICD10)
- 「原死因を確定するルール」
- 「原死因」とは
- 『WHO では「原死因」とは、「直接に死亡を引き起こした一連の事象の起因となった疾病もしくは損傷」又は「致命傷を負わせた事故もしくは暴力の状況」と定義しています。 』〜上記の死亡診断書記入マニュアルより〜
- 死亡診断書から「原死因」を読み取るルール
- 上記の「原死因」の定義に照らして、死亡診断書から読み取るルールも提示されています
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- 死亡の原因に5つの欄が用意されています
- I に4つ
- (ア)直接死因
- (イ)(ア)の原因
- (ウ)(イ)の原因
- (エ)(ウ)の原因
- IIに1つ
- I に4つ
- 「原死因を確定するルール」は、大まかに言えば「(ア)−(エ)」から、『直接に死亡を引き起こした一連の事象の起因となった疾病もしくは損傷』を取り出すための「マニュアル化」したものです
- (ア)→(イ)→(ウ)→(エ)の順に、「因果関係」があるように書け、と書いてあるわけですから、記載者が適切に書いていれば、下に行けばいくほど「原死因」なわけで、それを選べばよいです
- どうして「原死因を確定するルール」があるかというと、「そういう風に書かれていない死亡診断書が多い(しかもWHOが言っているわけで、日本に限らず、どこもかしこも…)」ためです
- ですから、「医学知識に照らして原死因を選び出せ」るようなルールが提唱されている…と、こういう具合です。
- こちらにルール解説があります。上から順に適用すること。ただし、上でOKだったからと言って、確定するわけではなく、ルール3までは確認を続けること(ルール3で一般原則の結論を覆すことがある)
- 死亡の原因に5つの欄が用意されています