Introduction ぱらぱらめくる『Quaternion Fourier Transforms for Signal and Image Processing』

  • 以前からあるフーリエ変換四元数を合わせた手法
  • フーリエ
  • 四元数
    • 複素数が虚・実の2次元であるところ、四元数は、実x1、虚x3のトータルで4次元。それを実1スカラー値と、虚3空間時間とすることもある
    • 四元数が持つ代数の特徴:Hypercomplex algebra
      • normed division algebra:2つの四元数の積のノルムがそれぞれのノルムの積になる
      • Multiplicative inverse : 逆元が複数存在する(\sqrt{-1}=i,j,kとか)
  • 四元数フーリエ変換
    • 3次元空間座標に1次元の時間・周波数情報を乗せるために四元数の4次元を使う
    • 同次座標を使って3次元空間の扱いをうまいことする
    • 3次元に限らず高次元にする方法に、クリフォードフーリエ変換がある(こちら)
  • シグナル解析・画像解析
    • シグナル・画像⇔周波数、がフーリエ変換
    • 復元可能な変換と逆変換
    • 途中で操作をすれば、変換→操作→逆変換によって、シグナル・画像の改変が可能(ノイズ除去とか)
    • 3次元空間・3原色、という3要素
    • 複数要素に対してそれぞれの軸・次元を取り、それらのMarginal(周辺)について1次元(フーリエ)スペクトル化処理をするのもありだが、3要素を「総合的」に扱う方がよいこともある
    • 時間次元と空間次元を分離したい、ということも多く、Marginal扱いにする場合には、軸の質的区別をする必要が出るが、四元数の4次元=1+3次元はその点にも都合がよい
  • Hypercomplex algebras
    • 四元数の代数以外にHypercomplex algebrasがあり、それらにても同様の高次元・複雑なデータ状況を扱う可能性はある。四元数代数はクリフォード代数の一つである(次元、その基本基底から発生するべき集合的基底、内積の定義、などで決まる代数)
    • それらの中での四元数代数の特徴
      • 複数の逆元を持つ
      • Normed algebraである(||pq|| = ||p|| \times ||q||)
      • Idempotent, Nilpotentを持たない(他のHypercomplex algebrasは持つ(らしい)):Idempotentとはq^2=q、Nilpotentとはq^2=0のこと。四元数代数は、1,0以外にこれらを持たない
    • その他の特徴。non-commutative(pq \ne qp)(commutativeなhypercomplex algebrasはdivisors of zeroを持つことが必然らしいが、それと比べればnon-commutativeはましな欠点らしい…)。non-commutativeは行列の積などで慣れてもいるし
  • 応用について
    • 実装・ソフトウェア・アプリ
      • 1,i,j,kを作ってそれの演算規則を実装する方法
        • MATLABのC,C++
        • Quaternion library(Boost library)などを使ってC++で実装することもできる
      • 四元数の行列表現で実装する方法
        • Hypercomplex algebrasは行列表現があるので、四元数でもそれを使う手がある
        • 計算が1,i,j,kによる直接実装より重い(計算不要な四則演算がたくさん発生するから)