グラフ理論入門 2 彩色
2 グラフの彩色(coloring)
- グラフの彩色には、頂点彩色と辺彩色とがある。
2.1 頂点彩色
- 頂点彩色
- グラフにあって、隣接するどの2頂点も同色にならないように、全頂点に色を対応させることを、頂点の彩色という。
- (頂点)彩色数(chromatic number,χ(G))
- グラフGに対して、Gの(頂点)彩色に必要な色の最小数を(頂点)彩色数と言う。
- (頂点)彩色数についての基本事項
- p頂点のグラフの彩色数はp以下である。
- また、彩色数がpであるような、p頂点のグラフはKpに限られる。
- 臨界(critical)
- Gの任意の真部分グラフHについて、χ(H)<χ(G)が成り立つとき、Gは臨界であると言う。
- 内周(girth)
- グラフ内の最短サイクルの長さのこと。
- 2部グラフの彩色数による定義
- χ(G)<=2のとき、Gが2部グラフ(bipartite)である。
2.2 辺彩色
- 辺彩色
- グラフGの辺に色を指定することであり、頂点彩色のそれとことなり、制限はない。
- 固有辺彩色(proper edge coloring)
- どの隣接する2辺も異なる色で塗るという条件における、辺彩色のこと。
- 辺彩色数(edge chromatic number)
- Gの固有辺彩色に必要な最小の色の数。
2.3 分解とハミルトンサイクル
- 分解(decomposition,decomposed,decomposable)
- グラフGのすべての辺集合の要素を、複数の部分集合に分け、すべての辺が1つの部分集合にしか属さず、また、すべての辺が必ずいずれかの部分集合に属するようにしたときに、辺の部分集合とその端頂点からなるGの部分集合に分解された、と言う。
- ハミルトンサイクル(Hamilton cycle)
- グラフGの最長サイクルであって、すべての頂点を含むものをハミルトンサイクルと呼ぶ。
- 思いつきメモ
- TagSNP問題は彩色問題に還元できるのではないか