遺伝率(heritability)



  • 多因子遺伝形質の遺伝要因の度合いの指標
  • 集団中の形質の分布は、遺伝要因と環境要因との影響の合算である
  • したがって、形質の分布は、遺伝要因がもたらす形質の分布と環境要因がもたらす形質の分布とに分けられる
  • 今、多因子遺伝形質が上記のような正規分布を仮定できるとき、かつ、遺伝要因と環境要因とが相互に独立であるとき、その形質の正規分布は、遺伝要因による正規分布と環境要因による正規分布との単純な和とできる(正規分布の性質による)
  • 正規分布は平均と分散との2変数によって決められる分布であり、遺伝要因の分散と環境要因との分散も推定可能で、これらの分散の値を用いて、遺伝率(heritability)を算出する
    • 形質全体の分散V_P、遺伝要因がもたらす形質の分散V_G、環境要因のもたらす形質の分散V_Eは次のような式で表される関係を持つ
      • V_P = V_G + V_E
      • 遺伝率(heritability) h^2 = ¥frac{V_G}{V_P}