ウェットのスタディのドライ的評価

たとえば、こんな論文がある。リンパ球を表面に発現している膜分子の発現パターンや、機能性小分子の分泌パターンなどで、亜分類し、それらの、発現パターンによる役割づけをし、また、それを分化と結びつけて考える論文であり、よくあるタイプである。
このような論文の実験においては、「実験上の制御介入因子の組み合わせ」、という部分に、「因子の組み合わせ」が登場し、また、「既知の発現分子の組み合わせ」という部分に「因子の組み合わせ」が登場する。ウェットの実験なので、「組み合わせ」は「全組み合わせ網羅」ではなく、「弁別するために必要な組み合わせ」を「比較・照合」するような組み立てにしている。これを、条件分岐の樹に見立てて、実験結果をその分岐の程度情報として描くと、個々のスタディの「きちんと度」が定量できたり、「似ているスタディ間」の定量的比較ができるのではないかなー、と、抄読会での紹介を聞きながら、考えてみた。