相対値

  • 時系列解析をするときの相対値について少し考えてみる
  • 「時点ごと」、「プローブごと」、「検体ごと」に、「発現量」データが得られる。
  • この「発現量」って何なんでしょう?
  • 今、「時点間」の比較と「プローブ間」の比較をしたいです。
  • 「複数検体」を用いるのは、
    • 「時点ごと」「プローブごと」の「集団」としての「推定値」を得るためです。
  • では「時点ごと」「プローブごと」の「集団」の「発現量」の「推定値」は、どうやって求めればよいでしょうか?
  • それは「絶対値」か「相対値」か。
  • 「相対値」であるなら、「何を基準」にして「相対値」とするか?
    • 「基準」はハウスキーピング遺伝子の「発現量」でよいのでしょうか?
    • それとも「発現総量」がよいのでしょうか?
    • それとも、何か他の基準があるでしょうか?
  • その基準は、「時点」のすべてにうまく当て嵌められて、すべての「プローブ」にも当て嵌められるものであることが求められそうです。
  • そして、その基準は、時点について、「一定」であるか、もしくは、時点に関して何か意味のある「変化パターン」を取るか、のどちらかであるのがよいでしょう。
  • 逆に言えば、「基準になる何か」を分母にして、すべての「発現量」を相対値にする、ということですが。
  • この基準は「すべての解析」で同じであってもよいですし、「変えてもよいと思います」
    • 「総発現量」を基準に「組織特異的遺伝子群の総発現量」の割合の変化を追ってもよいかもしれません。
    • 「総発現量」を基準に、「分化時期」に特に相対的発現量が増えるプローブがあれば、それは、「分化」とリンクした遺伝子でしょう。
    • 「形態的・機能的な」分化が見える段階で相対的発現量が増えている遺伝子は、「分化の結果」で、分化が見える前の段階で相対的発現量が増えていて、分化が見える段階では発現しなくなるプローブは、「分化するプロセス」に関係する遺伝子かもしれません。
  • ある特定の遺伝子に関して、複数のプローブがあれば、その相対比率の時間変化を追ってもよいかもしれません。
  • そういう意味で、何を「基準」にするのか、と、時系列上の「イベント(上記では「分化」)」をどうとるのか、とを明快にして話をすると良いと思います。
    • たとえば、分化期というものがあれば
      • 「分化のはるか前」「分化直前」「分化中」「分化直後」「分化のはるか後」と時期を分け、
1<<2>3>>4,5
      • みたいな順序をつけて、この順序との関連のよい「相対的発現量」を持つプローブを探す、というのは一つのやり方でしょう。