修理する3 行きつ戻りつのポアッソン過程〜酔歩

  • さて、ポアッソン過程のイベントが起きつつ、修理する系を考えたい
  • 「修理」は「故障」が無いとできないのだが、そのような条件を考えるのは後回しにして、次のように簡単に考える
  • ポアッソンにイベントが起きる。起きたら、得点を1点増やす
  • ポアッソンに逆イベントが起きる。起きたら、得点を1点減らす
  • 得点は、0点から始まって、増えたり減ったりを繰り返す
  • ある一定時間後の得点が何点であるかを考える
  • 今、時刻tにおいて、得点がv=-\infty, ...,-2,-1,0,1,2,...,\infty点である確率をP(v,t)とすると
  • P(v,t+\Delta t)
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がvでそのままのとき
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がv-iでi点、加わるとき
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がv+iでi点、減るとき
  • \Delta tを十分に短くとれば、イベントも逆イベントもたかだか1回しか起きないようにできるだろう
  • そうすると
  • P(v,t+\Delta t)は、v,v-1,v+1の状態からの変化のみを考えればよい
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がvでそのままのとき
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がv-1で1点、加わるとき
    • 時刻tのときに\Delta tの間に得点がv+1で1点、減るとき
  • これを式で表そう
    • \Delta tの間に、イベントと逆イベントが起きる確率をp\Delta t,q\Delta tとすれば
    • 1点、増える確率はイベントが起きて、逆イベントが起きない確率なのでp\Delta t \times(1-q\Delta t )
    • 増減のない確率は、イベントと逆イベントの両方が起きるか、両方とも起きない確率なのでp\Delta t \times q\Delta t + (1-p\Delta t) \times (1-q\Delta t)
    • 1点、減る確率はイベントが起きずに逆イベントが起きる確率なので(1-p\Delta t) \times q\Delta t
  • P(v,t+\Delta t)の側から見れば
    • v-1の状態から1点、加わる確率と、vの状態から増減なしの確率と、v+1の状態から1点、減る確率との和になるので
    • P(v,t+\Delta t) = P(v-1,t)p\Delta t \times(1-q\Delta t ) + P(v,t) \times (p\Delta t \times q\Delta t + (1-p\Delta t) \times (1-q\Delta t))+P(v+1,t) \times (1-p\Delta t) \times q\Delta t
  • \Delta t ^2を無視しえるとして差分を微分にすると
    • \frac{P(v,t+dt)-P(v,dt)}{dt} =\frac{dP(v,t)}{dt}= p P(v-1,t) -(p+q) P(v,t) + q P(v+1,t)