分子生物学とオミックスと統計遺伝学と

  • こんなコメントを、このブログからできた本にいただいた
  • 大量データ科学時代の「遺伝」学の解析を勉強するのに、どこから、どう攻めるのがよいかは、画一的なアプローチがない(と思う)ので、難しい
  • 3大分野別では:
    • 分子生物学・分子遺伝学それ自体が、かなり膨大
    • 情報のハンドリングに関することも膨大で、計算機の知識や技術もたくさんある
    • 統計という切り口も、データの読み取り技術・提示技術・共有技術、と言うことで、広範囲
  • 各論の変化
    • 3大分野は「現在」も広いが、新しいことも次々に出てくる、という意味で、対応するのは、やり方を間違えると大変なことになる
  • では、どうする?
    • 分子生物学・分子遺伝学
      • 思い切って、各論は捨てる
      • その上で、総論(20ページのテキストにすら、登場するような内容)を、「情報的」にとらえる(20ページではないけれど"Mathematical slices of molecular biology")
      • プログラムで扱えるものは「情報的」と考えて、総論の内容をソース化する
      • それで終わり
      • 後の各論は、対応しないといけない事象・データに対して、「情報的」にアプローチする
    • 情報・計算機
      • これを本業にしている人々が、「一緒にやってくれれば」全部、お任せする
      • そうでなければ、アイディアを借りる
      • アイディアを借りて、使ってみて、使えそうだったら、その部分だけ(その部分から)使えるまで、手を広げる
    • 統計
      • これも同様
      • 論文で新しい手法が出てきても恐れない
      • 入力が何で、出力がなんなのか、は、「常識的」な範囲に収まるから
      • 「常識的」でない入力と出力は、そもそも、自分が受け入れる器でないわけなので(将来はいざ知らず)、今は、頑張っても仕方がない
      • とはいえ、「非常識」な入出力は、査読の段階で振り落とされているから、基本的には、「常識的」な入出力しか目に触れない
      • 「常識的」な入出力をつなぐ部分が「統計・解析手法」なので、それについては、「自分」が入出力をつなぐ部分を作るとしたら、どうするか、と考えて、それとの異同を確認しながら、他人の(論文の)手法を見ると、だいたいわかる
  • そんなつもりでまとめたのが、この本だったのだけれど、「わかりにくい」らしい

遺伝統計学の基礎―Rによる遺伝因子解析・遺伝子機能解析―

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