- 関節リウマチという病気がある。関節の炎症性破壊を特徴とする疾患であり、遺伝因子の関与のある複合遺伝性疾患である。
- その関節リウマチの診断基準として、新しいものが提唱されている。基準構造は少々込み入っている。
- 原典にあたっておらず、日本内科学会誌の表を参照してこの記事を書いているので、修正の必要があるかもしれないが、込み入り方を表すために以下、記載する。
- 基準に関して正確なところを教えていただいたので、ソースを修正する(2010/08/22)
- 論文PDF
- 大きく分けて、1腫脹関節に関するもの、2血清中の自己抗体に関するもの、3炎症症状の持続性に関するもの、4血中炎症マーカーに関するもの、の4群に関する情報を総合してスコアにするものである
- 基本となる変数は、全部で、7個ある(NL,NS,RF,ACPA,D,ESR,CRP)
- 1腫脹関節に関するもの
- 基本変数
- 複合変数
- NA:関節の大小を問わず、腫脹関節数 NA=NL+NS
- 2血清中の自己抗体に関するもの
- 基本変数
- RF:リウマトイド因子(陰性・低値・高値)
- ACPA:抗CCP抗体(陰性・低値・高値)
- 3炎症症状の持続性に関するもの
- 4血中炎症マーカーに関するもの
- 基本変数(2個?)
- ESR:赤沈値(正常・異常)
- CRP:C-reactive protein(正常・異常)
- スコアリングシステム
- 1腫脹関節に関するもの(NJ)
- 以下のルールを上から順に適用して上書きする(その結果が、掲載図。描出Rコードは後述)
- NA<=1 →NJ=0
- NL>1 →NJ=1
- 1<=NS<=3 →NJ=2
- 4<=NS<=10 →NJ=3
- NA>10 →NJ=5
NL<-0:15
NS<-0:15
NLS<-expand.grid(NL,NS)
NLSA<-cbind(NLS,NLS[,1]+NLS[,2])
col<-rep("black",length(NLSA[,1]))
col[which(NLSA[,3]<=1 & NLSA[,2]==0)]<-"gray"
col[which(NLSA[,1]>1 & NLSA[,2]==0)]<-"blue"
col[which(NLSA[,2]>=1 & NLSA[,2]<=3 & NLSA[,3]<=10)]<-"purple"
col[which(NLSA[,2]>=4 & NLSA[,2]<=10 & NLSA[,3]<=10)]<-"red"
col[which(NLSA[,3]>10 & NLSA[,2]>=1)]<-"black"
plot(NLSA[,1],NLSA[,2],col=col,pch=20,cex=5,xlab="NL",ylab="NS")
-
- 2血清中の自己抗体に関するもの
- 陰性、低値、高値にそれぞれ、0,2,3点をつけ、MAX(RF,ACPA)
- 3炎症症状の持続性に関するもの
- 4血中炎症マーカーに関するもの
- 正常・異常にそれぞれ、0,1点をつけ、MAX(ESR,CRP)