駆け足で読むMilestones in DNA technologies
23. Genome-wide maps of DNA methylation CpGのCがメチル化されることが発現調節因子のDNA結合をブロックすることが示されたのが1980年代の終わり DNAのメチル化状態を実験的に調べる手法として、非メチル化シトシンをウラシルに変えるbisulphiteを使った、…
22. HapMap 1990年代に、SNPのタイピングが技術的に可能であることが議論された 1996年に家系サンプルを用いた連鎖解析ではなく、多型を用い連鎖不平衡解析が複合遺伝性疾患の遺伝的リスクの同定に適切であること、それにはSNPのような、高密度な多型マーカ…
21. ENSEMBL-an example of a gene annotation tool ゲノム上に遺伝子がコードされていることは、「予測」されている もっとも初期にはORFにあてはめることから始まり、コーディング領域と非コーディング領域との配列特性の違いを利用するようになった この…
20. DNA assembly programs 次世代シークエンサーの時代となり、大量の短配列をアセンブルする必要が増している アセンブルアルゴリズムの初代は、Phred, Phrap and Consed Phredは実験出力に塩基を割り当て、Phrapは複数のPhred結果を併せて、Consedによっ…
19. Launch of UCSC Genome Browser DNA配列情報が蓄積され始めたころ(1980年代半ばまで)は、日米欧の3箇所に配列データベースのセンターがあった ヒトゲノム配列のドラフト完成時には、Ensemble,UCSC,NCBIの3ポータルで利用可能になった ゲノム配列情報の…
18. Sequencing by synthesis,Sequencing by ligation/plony sequencing ハイスループットで廉価なシークエンス技術の登場 反応試薬の部分のコストダウンが重要で、そのためには、試薬を大量の配列標的に使いまわすことは適当。これは、1998年のPyrosequenci…
17. RNAi anti-sense RNAの導入によるmRNA発現制御は1980年代半ば その後、antisense RNAはssRNAよりdsRNAが制御力に勝り、それは、単純な相補鎖結合による制御よりも複雑な機構が示唆された(1998年) 生理的な役割は、植物や菌類におけるpost-transcriptiona…
16. Microarray technology 多様なオリゴヌクレオチド配列の合成とそのガラス上への布置技術(1991年) 微細化 対象の拡張。mRNA測定からDNA配列(多型解析)
15. BLAST-the key to comparative genomics 遺伝子配列の似ている程度の評価 比較ゲノム学 Dynamic programming (1970年) その発展形として、Smith and Waterman (1981年) 多数の配列プールに対して実施するHeuristicアプローチは1988年。完全マッチの短配…
14. ChIP クロマチンが遺伝子発現・DNA修復・DNA複製に関係し、クロマチン修飾がその制御と密接な関係にあることがわかるにつれ、ChIPの意義は高まっている Formaldehtde crosslinkingにより、histone-DNA結合、histone-histone結合が検出可能となった ヒス…
13. YACs/BACs 組み込みDNA配列長は大腸菌環状プラスミドでは50kb 遺伝子機能解析にあたって、転写調節部位全体を組み込むには短く、また、ゲノムシークエンスするにも、単位が短い問題があった 1987年に、YAC(yeast artificial chromosomes)が作られた 500K…
12. DNA fingerprinting ミニサテライトが報告されたのが1985 それを使って個人識別(父親同定(paternity test)、移民紛争解決、法医学)
11. PCR PCRは、数多くの遺伝子工学実験に不可欠で、タグ化タンパク質の発現、少量サンプルからのクローニング、変異導入などなど PCRのアイディアは、1971年の報告にその萌芽が見える 現在のPCR方法としての報告は1987年
10. Whole genome shotgun バクテリオファージの48Kbの塩基配列の読了が1982年 長大配列を切断して、それを読むにあたり、切断断片の順序を守って読む方法(map-based)と、ランダムな断片にして読んだ上でアセンブルする方法の2つが考慮された 短い配列への…
9. P-element-mediated manipulation of the fly genome, Site-directed mutagenetis of the mouse genome 遺伝子の機能を解析するにあたって、遺伝子の保有の有無・特定の遺伝子配列の保有の有無を実験的に操作し、その機能的な帰結を観察することがなされ…
8. RFLP concept,RFLP realization ヒトDNA配列の多様性(多型)が遺伝子マッピング、特に、遺伝病の遺伝子マッピングに使われるようになったのは、1970年代後半からで、制限酵素多型による、切断長バリエーションをサザンブロットにて同定するところから始ま…
7. DNA sequencing 1970年代に始まる、塩基配列決定技術 Maxam and Gilbert法は核酸配列末端の化学修飾とその後の泳動分離 Sanger法はダイデオキシNTPによる伸長停止と、そのアイソトープラベル 伸長停止を4色の蛍光にて行うことで、効率化
6. Southern blot ゲル電気泳動にて分離 ゲルから分子ロスをしないように回収 核酸分子のdenature,renatureの性質を利用して、プローブ配列と標的配列とを会合させることによる検出 これにより、DNA配列を精製することなく、特異配列を検出する
5. Discovery of reverse transctiptase, Full-length cDNA technologies DNAからRNAへ、そしてさらにペプチドへ、というセントラルドグマがあったが、これに反する現象としてRNAからDNAへの流れが1970年代に見つかった 逆転写酵素 mRNAからcDNAを作る技術と…
4. Discovery of restriction enzymes 制限酵素は1960年代にバクテリアがバクテリオファージの増殖を抑える現象において、非メチル化ファージDNAを多箇所で切断するものとして同定された 制限酵素が5・6塩基の対称配列を認識切断することや、その認識配列…
3. FISH 蛍光標識による検出技術は、1940年代のタンパクのそれに始まり、核酸にもすぐに応用された 核酸の蛍光標識検出・定量・局在同定技術が大きく進んだのは1980年代以降 技術的進展を支えたのは、標本固定技術と、プローブ・試薬等の浸透技術の進歩 indi…
2. Discovery of DNA ligase 組み換えDNA配列を自由に操作するには、「切って」「貼って」「入れて」というプロセスがある 「貼って」の役割を持つDNA ligaseが1960年代に見つかり、その後、「切って」の制限酵素、「入れて」のプラスミド・ファージなどが登…
1. Electrophoresis 1950年代にRNA・DNA高分子の加水分解産物を分離する技術として始まった電気泳動 ゲル電気泳動に発展し、タンパク質の分離へ アクリルアミドゲル電気泳動となって、高分子RNAの分離へ パルスフィールド勾配ゲル電気泳動となって、非常に大…