染色体領域のIBD数の推定と組換え位置の推定の関係

  • こちらの続き
  • 親と子とのジェノタイプが染色体上に並ぶマーカーについて知られている
  • 隣接する2マーカーのディプロタイプは、第1、第2のマーカーのアレル数がa_1,a_2とすれば、d_i=\frac{a_i(a_i+1)}{2}種類ある
  • ある個人のこの隣接2マーカーのディプロタイプのペアの場合の数は、d_{pair}=d_1 \times d_2
  • 今、両親と子1人の場合には、その3人のディプロタイプの取りうる場合の数は、d_{pair}^3
  • 今、母親と子2人の場合には、その3人のディプロタイプの取りうる場合の数は、やはり、d_{pair}^3
  • 2アレル型多型に限定すると
  • 両親と子1人の場合には、その3人のディプロタイプの取りうる場合の数は、(3\times3)^3=9^3=729
  • 母親と子2人の場合には、その3人のディプロタイプの取りうる場合の数は、母親のディプロタイプを、ホモかヘテロかの2通りに分けることで、(2\times 2) \times (3\times 3)^2=4\times 9^2=324。ただし、母親のディプロタイプがAAでいずれかの子のディプロタイプがBBの場合は「ありえない」が、場合の数に含めている
  • さて、染色体上のマーカー間で組換えが起こったか否かが知りたいとする
  • 得られるデータが両親と子1人ならば、729通りの場合ごとに、父→子、母→子で組換えが起きたかどうかについて計算するとよい
  • 母と子2人なら、324通りの場合ごとに、父→子1、母→子1、父→子2、父→子2のそれぞれで組換えが起きたかどうかについて計算するとよい
  • 父→子1、父→子2に関する組換え推定位置から、一致・不一致が推定できる
  • 母→子1、母→子2に関しても同様
  • 父由来と母由来とでともに一致と推定される箇所は、IBDが2、両方とも不一致と推定される箇所は、IBDが0、それ以外はIBDが1と推定されたことになる