波を捕まえているか、液体なのか
- 先日、ロシアに隕石が落ちて来ました
- 衝撃波による被害が出て、「衝撃波」とは何か、「爆風」とは違うのか、というようなことも話題になりました(こちら)
- 空気が移動している〜風、空気は移動せず、その疎密の分布が移動している〜波なのか、という違いです
- 生物の現象を捉えるときにも、「物が移動してなんぼ」のことと、「物の状態が伝わってなんぼ」のこととの両方があります。前者は血液循環を含め挙げ始めるとキリがないです。後者でよく知られているものに神経の膜電位伝達があります。消化管の蠕動運動とか、血管の脈波とかもあります。
- 分子生物学色が色濃い昨今、表現型として取り扱う対象が「風」優位になっていて、「波」に目配りが行っていない、ということはないでしょうか?
- 同様に、隕石の話題から、「相」のことも気になります
- 隕石が地表に向かって来て、「空中でチリヂリ」に爆発した、と言われています
- 「空中〜気相」でばらばらになったのでしょうか?
- 隕石は猛烈なスピードで気体中を突きすすみ、その先端部分は「高圧・高温」になっていました(光っていましたし、衝撃波を生んでいました)
- そして隕石はその形状を保てなくなって砕けました
- このとき「隕石」は地球という惑星の「気相」に侵入して、「ふにゃふにゃした気体」の中で砕けた、と感じた、というよりは、地球という惑星に侵入して、その中心からある距離に到達したら、「隕石自身にとって」「十分固い地面に到着した」ので砕けた、というように「感じた」のではないでしょうか。
- そんなことを考えながら、生体の局所現象を考えてみます。
- 生体の反応は、イメージとしてはビーカーの中の反応液中で起きているようなイメージをもっていないでしょうか。そんなふうに思わせる図が教科書などにも多いです。
- しかしながら、現場では、液体だったり、固体だったり、気体だったい、ゲルだったりゾルだったり、微細なレベルでの「相」がどうなっているのかについて、どれだけわかっているのでしょう?
- そのあたりに「イメージだけ」で想像を膨らませて、現象をとらえようとしてしまっていないか、と心配になります。