ポアソン過程・指数分布・ガンマ分布・ワイブル分布・ベータ分布



Coalescentを含めモデルを扱った論文を読んでいると、文中でさらっと、『「ガンマ分布」を用いて、次のようにモデル化する』というような表現が出てくる。引用文献がついている場合もあるが、基本的な分布などになると全く何も書かれていない(当然だが)。とはいえ、遺伝子研究をする人がだれもかれも、すっと分布についての記述を乗り越えられるとも思えず、若干のメモを。

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  • 以下、このサイトから引用
    • ポアソン過程
      • 確率過程とは各瞬間での変化の様相が不確定で,その確率だけが与えられているようなプロセスを指す.時間的にポアソン分布にしたがう確率過程がポアソン過程であるが,指数分布はポアソン過程とも関連していて,初めて事象が起こるまでの時間間隔の分布と解釈することができる.
    • 待ち時間と指数分布
      • ryamada22注:ポアソン過程で発生した事象同士の間隔の分布が指数分布となる
      • 指数分布は『記憶をもたない分布(過去の履歴に無関係な分布)
        • ryamada22注:マルコフ連鎖は、『直前の過去(など)にのみ依存する』関係
      • 待ち時間とか寿命とかでは,指数分布がよくあてはまる実例が多い (中略) このような,無記憶性分布(no memory property)は,連続分布では指数分布以外には存在しない.
    • ガンマ分布
      • 指数分布はランダムなポアソン的傷害が加わると必ず故障するモデルであるのに対し,ガンマ分布はポアソン的傷害が何回か加わって故障に至るモデルとしてつくられています.言い換えると、「平均して単位時間に1回起こる、独立事象を考えたときに、a回目の事象が怒るまでの時間は、ガンマ関数¥Gamma(a) を用いて、¥Large f(x)=¥frac{x^{a-1}e^{-x}}{¥Gamma(a)}, x>0の分布に従う。指数分布は自由度1のガンマ分布に相当し,また,指数分布の和の分布はガンマ分布になります.すなわち,ガンマ分布は指数分布の自然な拡張であり,必然性に中から生まれた寿命分布として導入された経緯があります.
      • Dirichlet分布の算出にガンマ分布が用いられるが、その特徴は、ある与えられた期待値をもつ乱数の発生源として用いられている
    • ワイブル分布
      • 機器は非常に多くの独立な部品からなり,その1つの部品が破壊されれば全体が故障すると考えられる場合,全体の寿命は個々の部品の寿命の最小値に一致すると想定されます.このことから,最大値あるいは最小値の極限分布として,ワイブル分布 (中略) 導かれました。
      • ワイブル分布は,ある製品を使用していて,故障の原因がランダムに発生するが,使用期間の初期にはそれが故障に至る確率は小さく,時とともにその確率が大きくなっていくという仮説に基づいて得られた関数です。
      • ワイブル分布は,形状母数の変化にともなってハザード関数が多様に変化し,ガンマ分布よりさらに使いやすい性質をもっているので,安全性工学など工業的な応用分野で広く採用されています.
    • ベータ分布