知るために、過ぎたるは及ばざるがごとし、お釈迦様のてのひら、恒常性用統計量
- ユークリッド2次元空間(平面)の座標を、原点と2つの直行ベクトルを定め、その2ベクトル成分に分けてと表したり、原点を定め、そこからの距離と1軸を定め、と表したりできる。
- の場合には、2変数は、を取る
- の場合には、変数はを取るのに対し、はのように、増やしても減らしても、ある範囲から抜け出せない。
- さらに、少し見方を変えて、非ユークリッド空間で考える。簡単のために1次元空間を考え、その空間は、長さの輪になっているものとする。このとき、この空間上の点の座標は、であるが、と表せて、ある範囲から抜け出せない。
- 生物の恒常性維持というのは、ある一定範囲にとどめるための諸機構のなせるわざであり、ある意味では、この「ある範囲から抜け出せない」状態そのものであるともいえる。
- また、生物の特徴的な形質というのは、この「抜け出せない範囲」として許された状態空間上での『些細な』違いに着目していることとも言える(それに価値がないわけではない)。「抜け出したとき」は「生物が死んだ」ときである。
- このように考えたとき、この「抜け出せないぐるぐる状態」への遺伝因子の寄与を捕らえるには、を想定した統計量は修正を要するのではないだろうか?