ぱらぱらめくる『The Human Cell Atlas White Paper』

  • Human Cell Atlas プロジェクト
  • Human Cell Atlas White Paper
  • SUMMARY 目的と現時点の解釈
    • ヒトの全細胞に関するレファレンスマップを作成し、生命現象、疾患の診断・モニタリング・治療に関する理解を深めるとともに、遺伝的多様性に紐づく表現型多様性(特に疾患とその治療とに関わること)の理解を助ける
    • 観察・解析の技術の進歩に伴い変化していくと思われるが、現時点では、基本的な組織・機能系・臓器を着目して、セル・アトラスを作ることが適当な段階と考える
  • 単位としての細胞
    • 細胞の属性
      • 構造・機能・位置・分子プロファイル
    • 1細胞解析の勃興
      • 分子プロファイル(次世代シークエンシングによるゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム、プロテオーム)
      • 空間データ取得(in situ, imaging, spatial coding(塊標本を取り出し、そこに場所ごとに異なるプローブが付くようにして処理をし、回収の上、計測する)(Spatial barcoding), computational inference)
      • 計算アルゴリズム(細胞分類、状態・状態遷移・位置解析)
  • Human Cell Atlas
    • 遺伝子発現パターン、生理的状態、発生系譜、位置
    • 場所によって粗密があっても地図は作れる(グーグルマップのように)
    • 現段階は:三千万から1億細胞(健常人)
    • Phase 1が目指すのは:百億細胞(全臓器組織をカバーし、健常人と患者を含む)に増やした段階が、Phase 1
    • 生細胞をばらばらにして得る情報の場合と、凍らせて位置情報付きで得る情報の場合との混成
    • 特異的細胞のカバレッジは、genetic variants のレアバリアントのカバレッジのようなイメージ
    • HCAに紐付けて説明されるべきこと:細胞の分類、組織学的構造、発生系譜・細胞の発生軸上の運命、生理現象・恒常性、それらの分子レベルでの説明
  • 公共財としてのHCA
    • Transparency and open data sharing
    • Quality
    • Flexibility
    • Community
    • Diversity, inclusion and equity
    • Privacy
    • Technology development
    • Computational excellence
  • ドラフト作成のために留意すること(どのような情報が記録されるか)
    • Organs, systems, and tissues
      • どの組織・臓器から、どれくらいたくさんの細胞をとったのか。年齢(まずは、成人と小児、くらいの大雑把なくくり)。由来個人の同一性
      • 採取方法・保存方法
    • Resolution
      • Cellular resolution: rare subsets の検出に影響
      • Spatial resolution: 臓器・組織、その中のどういうサブ構造…
      • Molecular resolution: 解析細胞数と個々の細胞の分子解析デプスはトレードオフ
    • Sampling and measurements
      • 位置情報を取りつつ、細胞をプールして解析
      • 位置を無視して細胞集団として集め、1細胞解析
    • Data analysis and a data coordination platform(DCP)
  • Data analysis はカギを握る
    • Basic data procesing and normalization
    • Data organization in the atlas
    • Queries, visualization, and analysis methods for exploiting the atlas
  • Data analysisの課題の列挙
    • scRNA-seqのパイプライン・ノーマリゼーション
    • 細胞分類(HCAの基幹的仕事)
      • 細胞タイプの定義づけ
      • Similarity metrics
      • Taxonomies
      • Curation
    • 空間情報系:画像解析
      • 分子等の検出系、画像処理(セグメンテーション等を含む)、解析(細胞-細胞相互作用、発現パターン検出)
    • 時間情報系
    • データ活用形・視覚化
  • DCPも大事
    • どうやってデータを集め・管理し・使うか
    • Ingestion service, synchronous data store, secondary analysis pipeline, tertiary portal, governance