Coalescent発生待ち時間の算出理論
参考資料:19.6 Coalescent theory pp591 by C. Neuhauser in "Handbook of Statistical Genetics Second Edition" by D.J.Balding, M. Bishop and C. Cannings (2003) Wiley Wiley::Handbook of Statistical Genetics, Second Edition
- 仮定
- ある世代時点TにN本の染色体が存在している
- 今、現在時点においてn本の染色体を過去に向かってさかのぼっているものとする
- 中立仮説に基づくと、n本の染色体は世代時点Tにおいてj本(J<=n)の染色体の子孫となっている
- Coalescentが観測されない確率
- j本すべてが、相互にCoalescenetせず、T-1世代時点においてもj本である確率Pは
- P=1*(1-1/N)*(1-2/N)*...*(1-(j-1)/N)である
- 今、Nが十分大きいとすると、N^(-2)以上のオーダーの項は略することができるので
- P〜1-Comb(j,2)/N
- j本すべてが、相互にCoalescenetせず、T-1世代時点においてもj本である確率Pは
- ある単位時間にCoalescentが観測されない確率が1-Comb(j,2)/Nとわかったので、t世代の期間Coalescentが起きない(次のCoalescentまでの時間)はexp(-Comb(j,2)/N)である(このことは「ボーズの確率」ryamadaの遺伝学・遺伝統計学メモ - Coalescence発生待ち時間の算出の記載で示した)