駆け足で読む『群と表現』計量ベクトル空間 ユニタリーとエルミート

  • 3. 計量ベクトル空間
  • ユニタリー
    • 計量ベクトル空間で、ベクトルの内積を変えないような変換は「ユニタリー変換」
      • ベクトルの内積を変えないとは、1つのベクトルの長さが変わらないとともに
      • 2つのベクトルのなす角も変えない
      • ただし、「実ベクトル」的に書いた。「複素ベクトル」を(も)想定している
    • ユニタリー変換はユニタリー行列で表される
    • ユニタリー行列は群をなす
    • ユニタリー行列はn^2個の連続的パラメタで表される
    • 言ってみれば、ユニタリー変換は「回転」
  • エルミート変換は「回転して楕球にする」
    • したがって、適当にユニタリー変換(回転)と組み合わせて、対角行列を取る出せる(固有値分解)(固有値は実数:固有値が実数という条件は、「固有値複素数であってもよいことにすると、不都合」であることを言っていて、「複素数が登場して困るのは、「二乗して負」が出るから…:関係あるような無いような(こちら))
    • エルミート行列が群をなすには、固有値の取り方に制約を持たせて、「縮退」しないようにすることで実現する(ユニタリー行列の場合は、定義から「縮退」しない行列に限定してあったので、この部分の心配をせずに、群をなした)
    • 完全系
    • 物理では、「世界がきちん」としているから「完全系」がよいけれど、「消えて」ほしい生物学では、「不完全系」を「デフォルト」にしているかもしれないから、要注意。
  • ディラックの記法
    • 状態が波動関数、物理量が微分演算子
    • 固有関数を用いた式は、行列の固有値方程式と同じ形
    • 確率的な計算が必要な量子力学では、「かけて足す」という計算が多いけれど、正規直交系を使うと、「かけて足す」ときに、「直交成分同士の積は0」なので、項数が激減して、ベクトルの「内積」をとればよくなる
    • この、「行列式」だけど、ベクトルの「内積」にすればいい、しかも、演算子が、ユニタリーとかエルミートとかだよ、というあたりを前面に押し出した(そうすることで便利でシンプル)記法がディラックの記法