『統計が弱いので』
- 「統計が弱いので教えてほしい」という依頼
- さて、ここには色々な問題が潜んでいますが、それを粉砕しつつ、できる限り、実のある4時間にするにはどうしたらいいものか
- まずは『統計が弱いので』という幻想をなくそう
- 『統計が弱い』のではなく、『戦略が間違っている』のではないでしょうか
- 以下、その要点を説明する
- 統計学とは
- 実践スキルとしの統計学
- だれにどうやって習うべきか
- 何をどうやって学ぶべきか
- エクセルの使い方を習うために、計算機科学の教授について学ぶべきか、アビバに行って学ぶべきか
- あなたの課題はなんですか?
- 統計・データ解析で「困っている」人はたくさんいる。けれど、何をどう困っているかはひとそれぞれ。それを明らかにしないと、戦略は立てられない
- 実践者(初めて解析するために苦闘するヒト)
- 継承者(一度は苦闘した。その苦闘の結果を新人に伝えるべき人)
- 管理監督(自分では苦闘しないけれど、メンバーが苦闘してくれることに責任がある人:ラボの教員とか)
- レビューア対策(何を言われるかわかりません…)
- 扱うデータがルーチン化している?
- それについてだけやればよい
- そんなあなたの隣には、「別の『それ』についてだけやればよい」ヒトがいる
- この2人が一緒にセミナーを聴く意義や、さて、それは?
- 必ず、2人のうちの1人は、居眠りをする
- もし、目指すものが違う人がn人集まれば、覚醒時間は
- ルーチン化しているなら、それだけは身につけよう→『統計解析のアビバ』へゴー!(10万円のコース。そのくらい、高いと思ってはいけない)
- ルーチン化していない…
- 「次にどんなデータが出るやら皆目見当がつかないけれど、出てきたら、すぐに対応できるように大学院生を教育してほしい」
- 「次にどんな実験がしたくなるやらわからないけれど、やりたくなったら、すぐにその実験のできる機械を買うお金があるようなグラントをもっていて、かつ、その実験をきちんと実施できるような大学院生がほしい」…無理!
- 実践スキルだとして、さて
- 手法はたくさん
- データの数だけ手法がある
- データの数より手法がある
- 全部の手法が『できる』ヒトはいない
- 手法はたくさん
- 手法を限ったとしても、『できる』わけではない
- それは、『できる』にも色々な意味があるから
- その手法が理論的にわかる
- その手法が手で計算できる(プログラムを組める)
- その手法を特定のアプリケーションで使える(すべてのアプリケーションで使える人はいない)
- それは、『できる』にも色々な意味があるから
- さらに。
- 新たに誰かがやった手法を真似したい
- できるかなー
- できればもうけもの、できなければ、できる人と組まなくては…
- 自分のところにその実験をする機械やオペレータがいなければ、(よくある方法なら外注する)、できる人たちと組むしかない
- そこで、『統計に弱いので』と思っているなら、「自分たちでできる」と思うのが間違いの元。こちらでコメントをいただいたので補足。
- 「何を、どうやりたいか」がわかっていれば、とは
- 「手法」を知らなくてもよい
- 解析ソフトが手元になくてもよい
- 解析ソフトの使い方がわからなくてもよい
- 「わからないこと」への戦略が立てられるから
- 「戦略を立てる」前提がない状況(=『統計に弱いので』と思っている(この記事の冒頭からに即して)、という意味)では、「自分たちでできる」と思うのが間違い(戦略を欠いていては、「できる」ようにならない)