情報幾何 Affine接続 捩れ双対接続 双対平坦

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  • リーマン多様体(多様体に計量が乗っている)がある
  • そこに滑らかにつながるベクトル場がある
  • ベクトル場を多様体上で微分したい
  • ベクトル場の微分をするとは、「あるベクトル場」を「別のベクトル場が定める方向」について微分してやり、「新たなベクトル場」を作ることだとする
  • したがって、ベクトル場の微分を考えるとき、同一の多様体上の3つのベクトル場が登場し、そこに首尾一貫する演算ルールを定めたい
  • XをY方向に微分するか、YをX方向に微分するか、で違いが出るか、出ないで収まるか、とか、そういう話になってくる
  • この微分のようなものは「ベクトル場xベクトル場→ベクトル場」という作業になる
  • そんな「ベクトル場xベクトル場→ベクトル場」の演算に線形性があるか、任意の多様体上関数に関して、よい扱いができるか、などを基準にしてにして、この演算の性質を定めたとき、それを「Affine 接続」と呼ぶ
  • Affine接続により、ベクトル場が多様体上を連なっていることになる。その連なり具合は、「曲がって」もよいけれど、「捩れてはいけない」という制約をいれる
  • そうすれば、2階の微分・変化はないことにできて、1階の関係だけにできるから(1階の関係だけ、と言っても、自由度・次元がnなら、そのトリオでn^3の関係を担保しないといけないので大変なのだが)
  • そんな曲りはするが捩れないAffine接続が、アルファ接続と呼ばれ、これは1変数 アルファを使って統一的に書けるもの
  • そのうち大事なのは、\alpha=0\alpha=\pm 1の3つ
  • 0の場合は、Levi-Civita接続という名前を持ち、1のときはe-接続、-1のときはm-接続という名前を持つ
  • さらに、e-接続でありながら、その接続を表す、n^3の要素のすべての関係を表す係数が0のとき、それを「平坦」と呼び、e-平坦
  • 同様にm-接続でありながら、組み合わせ項が0になるものをm-平坦と呼ぶ(このとき、接続は捩れていないだけでなく、曲がってもいない)
  • また、このe-接続、m-接続は、n個の要素から3つを取り出す方法だが、微分幾何を思い出せば、3つを取り出すことと、その「裏側」にn-3個を取り出しつつ、ホッジ対応を指せることが可能なので、e-接続、m-接続はそれぞれ、別物であって、しかも大事
  • 別物であるときに、平坦性が自動的に担保されるかと言えばそうではないので、「平坦性」にも2通りあることになるが、それが両方とも平坦なものはよくて、そういうものが統計多様体で現れるので、それもよい
  • また、このe-接続、m-接続は、相互に補い合う関係(\alpha,-\alphaの関係)なのだが、それは、順序の入れ替えで符号が変わることの対応のようなもの
  • さらに\alpha=0の場合は、その符号変換もない「対称性」を備えた、「一番きれいな」接続で、だからLevi-Civita接続は、一意
  • また、順序が変わることの影響を受ける\pm 1のe-,m-接続は、それぞれ、「順序が変わることから、『距離』の定義を満たさないが、直交は満足している(ピタゴラスの定理を使えるような)divergenceがあり、それが実はKL-divergence」