ペアワイズLDの正四面体表現



  • 先日、正四面体の3次元座標を参照するサイトをメモした(記事はこちら)。ここで紹介されている正四面体の3次元座標は、1辺の長さが2の正四面体である。今、大きさの異なる2つの正四面体の頂点座標を示す。
  • 1つは、1辺の長さが1のそれ。もう一つは、合い交わらない2辺の中点同士を結んだ距離が1であるようなそれ(差し渡し長が1)。
    • 1辺の長さが1の正四面体
      • (0,0,¥frac{¥sqrt{6}}{4}),(¥frac{1}{3}¥sqrt{3},0,-¥frac{1}{12}¥sqrt{6}),(-¥frac{1}{6}¥sqrt{3},¥frac{1}{2},-¥frac{1}{12}¥sqrt{6}),(-¥frac{1}{6}¥sqrt{3},-¥frac{1}{2},-¥frac{1}{12}¥sqrt{6})
    • 差し渡し長が1の正四面体
      • (0,0,¥frac{¥sqrt{3}}{2}),(¥frac{1}{3}¥sqrt{6},0,-¥frac{1}{6}¥sqrt{3}),(-¥frac{1}{6}¥sqrt{6},¥frac{1}{2}¥sqrt{2},-¥frac{1}{6}¥sqrt{3}),(-¥frac{1}{6}¥sqrt{6},-¥frac{1}{2}¥sqrt{2},-¥frac{1}{6}¥sqrt{3})
  • ペアワイズLDの正四面体表現
    • 今、差し渡し長が1の正四面体の4頂点をV_1,V_2,V_3,V_4とする
    • 2個のSNPとそのアレルを次のように定め、SNPA=(A,a),SNPB=(B,b)、4ハプロタイプAB,Ab,aB,abと定める
    • V_1:AB,V_2:Ab,V_3:aB,V_4:abのように対応付けする
    • ハプロタイプのうち、1種類のハプロタイプしか存在しないような集団があるとする。この集団のハプロタイプ状況は、存在するハプロタイプに対応する頂点の位置が示すものとする。このようにすることで、2SNPともに多型性がない状態が、4頂点のいずれかによって表されることとなる。
    • 2SNPのうち、1つのみが多型性を持つ場合には、辺V_1=V_2,V1=V_3,V_2=V_4,V_3=V_4のいずれかの上の点が対応する。正四面体を構成する6つの辺のうち、4辺のみが、『片方のみ多型』の状況に対応する
    • 残りの2辺V_1=V_4,V_2=V_3は、それぞれAB abのみか、Ab,aBのみが存在する状態であり、これは、r^2=1を満たすabsolute LDな状態に対応している
    • それでは、r^2 ¥ne 1, D’=1なるcomplete LDな状態は、正四面体のどこに相当するかというと、正四面体の4つの面にそれぞれ対応する。
    • ここまでで、D’ ¥ne 1である状態以外はすべて網羅しており、それらの状態は、それぞれ、頂点、辺、もしくは、面に対応していた。D’ ¥ne 1である状態は、正四面体の内部に相当している。
  • ペアワイズLD正四面体の座標決め(別法)
    • 正四面体の頂点座標を3次元直交座標系にて定め、その正四面体中の位置を同様に直交座標系で定めることは可能である。
    • 今、別の定め方を導入する
      • 互いに合い交わらない辺のペアが3ペアあるが、この3ペアのそれぞれについて、2辺の中点を結ぶ線分を考える。それぞれの線分は、V_1=V_2, V_3=V_4の中点を結んだ線分と、V_1=V_3, V_2=V_4を結んだ線分と、V_1=V_4, V_2=V_3を結んだ線分の3つである。3線分は、いずれも長さが1である。今、この線分のそれぞれの中点を、この線分方向のベクトルの基準点とし、座標を0とする。線分上の点は-0.5から0.5までの値をとる。任意の正四面体中の点から、この3線分への垂線を引き、その交点の座標をもって、正四面体中の点の座標を定める3変数とすることによって、正四面体中の点は一意に確定する。
      • このようにすると、V_1=V_2,V_3=V_4の中点を結ぶ線分に関する座標は、SNPAのアレル頻度と線形に対応し、V_1=V_3,V_2=V_4の中点を結ぶ線分に関する座標は、SNPBのアレル頻度と線形に対応し、V_1=V_4,V_2=V_3の中点を結ぶ線分に関する座標は、いずれからも独立な成分を代表している。