de novo 変異

  • トリオのデータからは、子の全座位のアレルの由来親が確認できます(以下の図参照)。
Father:
F1F2F3...
f1f2f3...

Mother:
M1M2M3...
m1m2m3...

Child:

...CiCi+1Ci+2Ci+3... = ...FiFi+1fi+2fi+3...fjfj+1fj+2fj+3...
...cici+1ci+2ci+3... = ...mimi+1mi+2mi+3...mjmj+1Mj+2Mj+3...
Child:

...CiCi+1Ci+2Ci+3... = ...FiFi+1fi+2fi+3...fjfj+1fj+2fj+3...
...cici+1ci+2ci+3... = ...mimi+1mi+2mi+3...mjmj+1Mj+2Mj+3...
  • 少なくとも2つのことが言えると思います。ひとつは、新規変異に関すること、もう一つは劣性遺伝形質に関することです。
    • de novo変異
      • 生まれて生きている個人に認められる変異を調べると、胎性致死の変異は検出できない。たとえば、たとえ1アレルでも胎性致死の変異は生者には認められず、胚・胎児で何らかの理由で流産・死産となったものに認められる。研究倫理の適用が生者と異なるので留意
      • 子に認められ、親に認められない形質、しかも、家系に認められない形質は、de novo 形質としてde novo 変異との因果関係を疑うことが可能。劣性遺伝形質の子が、その形質を知られている家系の親と、その形質がないことが知られている家系の親から生まれたときは、形質フリーの親からの新規変異に原因を求めることが可能。ただし、親子関係の確かさも疑う(全ゲノムシークエンスしてあればすぐ分かる)
    • Recessive traits
      • 子がホモで両親がヘテロのローカスは大量にあるので、これを劣性形質と結び付けようとすると、ローカスに序列をつける必要が出る。序列は、その多型が集団でホモになる確率(これが有病率)でつけることになる。複数個人の全ゲノム情報が得られるだろうから、全ローカスのアレル頻度について、おおまかな情報は得られる。それを用いると、明らかに、集団中でのアレル頻度が高すぎるローカスがわかる。このようなローカスを除いた残り全部と、トリオデータで可能性ありとなったローカスの積集合が、標的となる。