染色体伝達という3項関係
今、3本の染色体の間の関係を考える。3つの項が関係するので、3項関係と呼ぶことにする。
今ある染色体A、染色体Bとが組み換えをし、変異をしないで、組み換え体Cをなしうるとき、と書き、組み換え体Cをなしえないときと書くことにする。
A,B,Cの関係には、AとBが親の場合、BとCが親の場合、CとAが親の場合の3通りあるから、この3つの関係で、が成り立つかどうかで、3項関係は網羅できる。パターンある。
今、A,B,Cはたがいに異なる配列を有するとする。
なお、 が任意のA,Bに成り立つものとする
今、CはAとBとの組み換え体である場合を考える。
が成り立つということである。
今、AとBとは、少なくとも1座位以上、異なるから、Cは、その座位について、Aから引き継いだか、Bから引き継いだかのどちらかであって、それ以外ではありえない。
今、AとBとが異なる、ある座位について、それをCが引き継いだ親染色体がAであったとする。
すると、AとCとは、その座位について、同一であり、Bは異なる。したがって、
逆に、CがBから引きついだ部分のすべてについて、AとBが同一である場合には、が成り立ちうるが、このとき、AとCは同一である。これはA,B,Cがすべて異なるという前提に反する。
したがって、CがBから引き継いだ部分には、AとBとで異なる座位が1以上ある。したがって、である。3染色体から選ばれたペアのどれも、残りの1染色体を組み換え体として成しえない場合があることは容易にわかるから、
、または
、または
、または
の4パターンがあることがわかる。