曲線とか曲線上の運動とか

  • \mathbf{R}^n空間
    • 多様体
      • P(\mathbf{x})=0があり、
      • n-1次元多様体M^{n-1}=\{\mathbf{x}|P(\mathbf{x})=0\}がある
      • k個のP_i(\mathbf{x})=0,i=1,2,...,kに対応するM_i^{n-1}の重なり、M^{n-k}=\bigcap_{i=1}^k M_i^{n-1}は(特別な場合を除いて)n-k次元多様体
    • 曲線と曲線上の運動
      • 曲線
        • \mathbf{R}^n上の1次元多様体に向きを付けたものを(向きのある)曲線cとする
        • \mathbf{c}は弧長パラメタsを用いて\mathbf{c}=\{\mathbf{x}|x_i=c_i(s),\frac{d\mathbf{c}}{ds}=1\}と表される
        • 曲線にはMoving frame(曲線上の点に定めたn次元正規直交基底)を定めることができる。それをe_k(s),k=1,2,...,nとすると、e_1^\mathbf{c}(s)はこの曲線上の『基本的な運動』を表す。一般的な運動は次の項。
        • 曲線をその通過領域によって分類する
          • 曲線が覆い尽くす領域による分類
            • 1次元
            • 2次元
              • たとえば、3次元球面上の曲線で、北極と南極を繰り返し通過するような曲線を考える。この曲線の経度が北極南極を1周するごとに有理数の角度だけずれるような場合には、有限回の極周回によって、元の曲線に戻るが、角度のずれが無理数の場合には、有限回の周回では元に戻らず、結果として球面全体を通過する(と思う)のようなもの
            • ...
            • k次元
          • 曲線の自己交叉性の有無
            • 曲線が、その曲線上の点を2回以上通ることがあるとき\exists \mathbf{x}(s_i),\mathbf{x}(s_j) \in \mathbf{c} (i\not =j), \mathbf{x}(s_i)=\mathbf{x}(s_j)、それを自己交叉する曲線と呼ぶことにする
          • 曲線の周期性の有無
            • 曲線が\exists w, \mathbf{x}(s)=\mathbf{x}(s+w) \in \mathbf{c}を満たすとき、この曲線は周期的であると呼ぶことにする
      • (点の)運動
        • 曲線\mathbf{c}上の運動は、s=T(t)(時間tの間に進んだ曲線の長さ)という関係にあるパラメタtにより\mathbf{v}=\{\mathbf{x}|x_i=c_i(T(t))\}で与えられる
        • 曲線上の運動をその通過領域によって分類する
          • 曲線上の運動は、曲線とその曲線上の距離に関する時間の関数とで定義されるので
            • s=T(t)が単調な関数である場合には、被覆性・交叉性は曲線のそれと同じ。周回性については、経路については周回するが、運動自体が周期的になるとは限らない
            • s=T(t)が単調でない場合には、線分上の領域について、交叉状態が連続する。s=T(t)=T(t+w)であるような、周期的な関係にあるときには、曲線の性状によらず、運動は周期的となる
    • 多様体上の曲線と運動
      • 曲線
        • 多様体M^k上の曲線は\mathbf{c}=\{\mathbf{x}|x_i=c_i(s),\frac{d\mathbf{c}}{ds}=1\}\subset M^k
        • 多様体M^k上の点を考える
        • その点を通る、M^kの接面は、その点における、「曲率ゼロ」のk次元多様体
        • M上の曲線を\mathbf{c}_{M}とする
        • この点を通りM上を通る曲線のe^{\mathbf{c}_{M}}_1(s)は、この接面k次元多様体上のベクトルの1つである
          • 特に、k=1である、すなわちMが1次元多様体であるときには、接ベクトルは一意に決まる、すなわち、その上の曲線は一意に決まる
          • 逆に、k>1であるときには、M上の点には複数の接ベクトルが定義され、複数の曲線が通過しうる
        • 曲線の通過領域に関する分類
          • 多様体M^k上の曲線が被覆する空間の次元は、1,2,...,kのいずれかである
          • 自己交叉性の有無で分類できる
          • 周期性の有無で分類できる
        • この多様体M^{k}=\bigcap_{i=1}^{n-k} M_i^{n-1}M^{n-1}=\{\mathbf{x}|P(\mathbf{x})=0\}であるとする
          • 曲線上の点は、P(\mathbf{x})=0\}を満足する
            • \frac{dP}{ds}=0
      • 運動
        • この多様体M^{k}=\bigcap_{i=1}^{n-k} M_i^{n-1}M^{n-1}=\{\mathbf{x}|P(\mathbf{x})=0\}であるとする
        • M^k上の曲線の上の運動によって、P(\mathbf{x})=0が成り立つ
          • \frac{dP}{dt}=0
        • 運動によりn-k個のPが保存される
        • 運動の通過領域に関する分類
          • 運動による被覆領域の次元(1,2,...,k)
          • 運動の自己交叉性
          • 運動の周期性
    • 連立偏微分方程式が定義する運動の集合
      • 連立偏微分方程式\mathbf{Q}=\frac{d\mathbf{x}}{dt}R^n空間の運動を定義する(時間の前後について微分可能とする)
      • \mathbf{Q}はその定義域D_Qに関して、\forall \mathbf{x}\in D_Qについて、ただ一つの速度ベクトルQ(\mathbf{x})を定める
      • そのようにして定義された運動はその運動が乗っている曲線\mathbf{c}(\mathbf{x}|Q)と、その曲線上の速さに関する関数T_{\mathbf{x}|Q}(t)とを持つ
      • これを、\mathbf{v}(\mathbf{x}|\mathbf{Q})=(\mathbf{c}(\mathbf{x}|Q),T_{\mathbf{x}|Q}(t))と表すことにする
      • 連立微分方程式Qが定める運動の集合をV(Q)=\{\mathbf{v}(\mathbf{x}|\mathbf{Q})\}とする
      • Qが定める運動を乗せている曲線の集合をC(Q)=\{(\mathbf{c}(\mathbf{x}|Q)\}とする
      • 定義より
        • \forall \mathbf{x}\in D_Qはただ一つの\mathbf{c(\mathbf{x}|Q)}に属している
        • \forall i \mathbf{c_i(\mathbf{x}|Q)}は自己交叉性がない
          • \mathbf{c_i} \cap \mathbf{c_j} = \phi, i \not = j
        • C(Q)D_Qを覆っている
          • \bigcap \mathbf{c_i}=D_Q
        • 連立微分方程式が空間を(無限個の要素を持つ)集合にしているとみてもよい
      • 連立偏微分方程式V(Q)=\{\mathbf{v}(\mathbf{x}|\mathbf{Q})\}=\{(\mathbf{c}(\mathbf{x}|Q),T_{\mathbf{x}|Q}(t))\}は、空間D_Qの分け方(にT_{\mathbf{x}|Q}(t)を加えたもの)とみなせる
      • 特別なことがない限り、\mathbf{c}(\mathbf{x}|Q)の空間被覆性(何次元か)は\mathbf{x}によらないとすると、Qは空間を何次元の要素に分割するかという属性を持つと考えられる
      • このあたりから、不安な内容
      • 今、空間にa次元被覆の曲線を定義づける偏微分方程式Qがあったとする。このときその曲線がn-a個の保存量方程式によって定められる…
      • 逆に、ある運動曲線がa次元被覆であるとき、n-a個のn-1多様体に相当する保存量方程式(n-a連立保存量方程式)があることになる…
      • では、a次元被覆する曲線とは
        • a=1のとき
          • (端のない、端の開いた)曲線
          • 結び目を含む(両端が開いていても、輪になっていても)
        • a=2のとき
          • (端のない、端の開いた)曲面
          • 球面とそれとトポロジーを共有する面
          • トーラスのような
          • …以降、「面」が作る様々なトポロジーを共有した面
          • 結び目のようなものがある?(たぶんある)
        • a=3のとき
          • (端のない、端の開いた)立体
          • 多次元球面とそれとトポロジーを共有する面
          • さらに、トポロジー考慮して色々…
          • 結び目のようなものがある?(たぶんある)
      • 偏微分方程式が決める空間の集合要素化を考えるとき、アトラクタのようなもの(全空間上の点が、限定した多様体へと収束する。曲線の次元はa=1であって、その終点がアトラク多様体に収束していくような、両端の閉じていない無限長の曲線の集合を構成するような偏微分方程式)も大変興味深い(こちらが関係記事)
  • 明日の記事に続きます