SOAP
- 診断行為・臨床判断としてのSOAPについてこちらにコメントがある
- Sに入る前に「対象」が帰属する「母集団」に対する知識が必須。これが事前確率を決め、以降で得られる事後確率に逐一反映してくる〜すべての情報の価値に影響を与えるから
- 「身体システムを意識して臨床行為を行おう」、というマニュアルがあるとする。「患者のためを思って診療しよう」という記述と大差ない。「意識して○○する」とはどうすることなのか
- ある事項は、「身体システム」に関する複数の相互関係知識体系によって複数の事項と遠近関係があるが、その遠近関係についてどのくらい近いものについては、その方向への探索を深めるべきなのかどうかを判断するための何かしらの行為を行う、ということが「意識して○○する」ということで、具体的にどんな事項がどのような文脈で出てきたときに、その深度と決断を下せるか、下せないならどうするか、がわかるようにする…ということだろう
- 全身を見る・舐めるように見る、とは言うが、実際には、「見るべき」ものと「(それ以上は)見ないべき」ものとを適切に峻別するのが、判断行為
- 新人は、「粗雑」で「見落とす」人が多いがために「忘れないように」「見落とさないように」という題目が挙げられるけれど、本当は、「見るか見ないか」に優劣をつけること、「見ない」ことにしても、場合によっては、「見直す」機会が訪れるように処理フローに『戻る』道を作っておくこと、その『頑健』な行動規範を作れるようになることが求められている
- また、この『頑健』な行動規範は、時間制約・価値観制約によって、フレキシブルに変更できることが必要で、その操縦の仕方が『経験智(値)』の高い臨床関係者の「できる」程度