WGSの取り扱いとその情報回付の指針・法規制
- http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26239711:Return of genetic testing results in the era of whole-genome sequencing(Nat Rev Genet. 2015 Sep;16(9):553-9. doi: 10.1038/nrg3960. Epub 2015 Aug 4.)
- 内容は:
- Whole genome sequencingの実施に関する指針と法規制
- さらにその結果(incidental findings/ secondary findings)の回付に関する指針と法規制
- Incidental findings/secondary findingsは区別が難しいけれど、敢えて書けば:
- 研究の目的ではなかったけれども配列決定されたがゆえに、「気づいてしまった」こと、「情報が取れてしまった」こと
- secondaryというときには、「何が大事なこと」かはわかっていたが、それを知ることが目的ではなかったのに、それが調べられていること
- incidentalというときには、「大事だ」と気にもしていなかったが、何かの拍子に「大事である」ことがわかり、それがそこに情報として「ある」ということに気づくこと
- 回付方針は4分類
- 回付対象パネルの設定
- 'ACA' (Analytical validity; clinical significance; actionability)に基づく
- ad hoc ケースバイケース
- 回付しない
- 回付パネル設定というのは、あるとき、ある時点で(大概は)ACA的判断基準で設定されるものだが、パネル設定をしてしまえば、個々の「回付現場」ではACA的な判断をしなくてもよい(ケースバイケースの判断をしなくてもよい)という意味合いがあり、厳密には"incidental findings"とは言わず、secondary findingsに入るだろう