正単体座標系で分割表を空間配置する

  • 昨日の続き
  • 昨日の正単体座標系では、重心を中心とするN-1正単体頂点の位置ベクトルを用いて、和の固定されたN変数のセットをN-1次元空間の点に対応付けた
  • 今日は、周辺度数が固定された2次元分割表(N_1 \times N_2分割表)のN_1 \times N_2個の変数のセットを(N_1-1)\times (N_2-1)次元空間に対応付けるような「正単体組み合わせ座標系」を導入する
  • N変数の正単体座標系では、変数の数のベクトルを、自由度N-1次元の空間に配した
  • 分割表ではN\times M個のベクトルを(N-1)\times (M-1)次元空間に配することとする
  • 分割表では、すべての行とすべての列との和が固定されている
  • したがって、N\times M個のベクトルを次のようになるように配したい。なお、そのように配することができるかどうか(できるのだが)は、後回しとする
    • 任意の行のN_2個のセルに対応するN_2個のベクトルは、原点を中心とする単位球に内接するN_2-1正単体の頂点となること
    • 任意の列のN_1個のセルに対応するN_1個のベクトルは、原点を中心とする単位球に内接するN_1-1正単体の頂点となること
  • このようなN_1 \times N_2個の(N_1-1)\times (N_2-1)次元ベクトルv_{i,j}があるとき、ある周辺度数(n_{i,*},n_{*,j})を満足するN_1 \times N_2分割表(x_{i,j});i=1,2,...,N_1,j=1,2,...,N_2;\sum_{j=1}^{N_2} x_{i,j}=n_{i,*},\sum_{i=1}^{N_1} x_{i,j}=n_{*,j}(N_1-1)\times (N_2-1)次元空間の原点に対応づけるとする
  • このとき、同じ周辺度数を満足する任意の表(y_{i,j});\sum_{j=1}^{N_2} y_{i,j}=n_{i,*},\sum_{i=1}^{N_1} y_{i,j} = n_{*,j}\sum_{i=1}^{N_1} \sum_{j=1}^{N_2} (y_{i,j}-x_{i,j})\times v_{i,j}に対応付けられる
    • これは \mathbf{R}^{N_1} \times  \mathbf{R}^{N_2}の部分空間である \mathbf{S}^{N_1} \times \mathbf{S}^{N_2} \mathbf{R}^{N_1-1} \times \mathbf{R}^{N_2-1}への1対1対応づけと言える