- 第II部 基礎を超えて
- 基礎を超えてしまっているので、駆け足ではちょっと無理。ぱらぱらめくって構成を知ることにします
- 第7章 有限Fourier解析
- 1のb乗根とその周期性を利用する()
- これを利用して関数を展開した表現がFourier級数
- のこぎり関数とDedekind和とについてFourier級数を用いて扱う
- のこぎり関数は、格子点列挙が離散的であることによって登場する
- Dedekind和は互いに素な2整数に関して定義されたもので、「整数」の離散性からのこぎり関数と関係する
- また、数え上げを実際に行う場合の計算量の制御においても、Frourier級数とその畳みこみは働いている
- 第8章 Dedekind和:格子点数え上げの構成要素
- のこぎり関数に関連して登場したDedekind和は、第1章では、"Fourier-Dedekind和"として使われた。それは、計算負荷の大きい「ただの」Dedekind和のままでは、使いにくかったから(?)
- Fourier-Dedekind和には、いくつかの変種が登場したらしいが、Fourier-Dedekind和とすることでそれらが同じものであることがしめされるとともに、Ehrhart準多項式の構成要素となって、本書の内容で重要な役割をしている
- 第7章の古典的Dedekind和はFourier-Dedekind和の特殊系
- Fourier-Dedekind和には、相互法則と言われる関係があり、互いに素な正整数の集合に関するFourier-Dedekind和を足し合わせた値は、個々のそれを計算せずとも得られる
- 第9章 多面体の錐分割
- Brion の定理というのがテーマの章
- そのために単体や錐での証明が試みられる(それは簡単だから)
- そもそもBrionの定理というのが、わからない
- こちらを参考に引用すれば(On a theorem of Brion by Thomas Huttemann)
a geometric proof of an astonishing formula
discovered by Brion, relating the lattice point enumerator of a rational
polytope to the lattice points enumerators of supporting cones subtended at its
vertices. Roughly speaking, the theorem is about the surprising fact that in a
certain sum of rational functions which are all given by innite Laurent series,
there is enough cancellation so that only nitely many terms survive: The sum
collapses to a Laurent polynomial.
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- 凸多面体の格子点計算の数え上げにあって、あっと驚くほど、計算が簡単になる、という定理・・・
- 有理多面体に関するEhrhartの定理はこのBrionの定理から導きやすい
- 第10章 におけるEuler-Maclaurin和
- 連続体積と離散体積の差に関する章
- Bernoulli数とTodd演算子が使われる
- Bernoulli数はピラミッドの格子点数計算で出てきた
- Todd演算子はBernoulliの無限級数の入った式を簡略して示すための省略記法
- 連続体積と離散体積との差異に関して、「摂動」とか「積率(モーメント)」とかが登場する
- よくわかっていないけれど、「同じ離散体積に相当する連続体積の集合」とか(その逆とか)に関することを言っているのかな?という感じ
- 第11章 立体角
- 2次元の角度の高次元拡張が立体角
- 立体角が作る尖状錐の体積が、全空間に占める割合が立体角
- 乱数を発生させれば、乱数のうち、立体角内に落ちる確率が立体角
- 立体角に基づく離散体積もある
- 立体角が多面体を形成すれば、10章までの話しが当てはまる。変数表現が異なるだけ
- あてはまるので、立体角母関数とか、対応する級数とかがある。準多項式が登場する
- 有理多面体であることが条件であった内容は、立体角にしてもやはりその条件を要求する
- 第12章 楕円関数を用いたGreenの定理の離散版