駆け足で読む『離散体積計算による組合せ数学入門』第2章 離散体積の展覧会

  • 凸多面体
    • 頂点記述(頂点座標を与える記述)
      • 頂点\mathbf{v}=\{v_1,v_2,...,v_k}を与えれば、\sum_{i=1}^k \lambda_i v_i,\lambda_i \ge 0,\sum_{i=1}^k \lambda_i=1として与えられる凸多面体
    • 超平面記述(囲んでいる超平面を与える記述)
      • (x_1,x_2,...,x_k)\in \mathbf{R}^d,x_i \ge 0,\sum_{i=1}^k x_i a_i =1として与えるのは、超平面記述の1つ
      • 超平面はx \in \mathbf{R}^d: \text{innter product} (a,x)=bとして与えられる。b=0の場合はaを法線ベクトルとする(aに垂直な)面になる
    • d-多面体の頂点数はd+1以上であり、ちょうどd+1のときに、d-単体(simplex)と呼ぶ
    • 頂点座標がすべて整数のとき整数多面体(integral polytope)と呼び、すべての有理数であるとき有理多面体(rational polytope)と呼ぶ
  • 立方体
    • 辺の長さが1の立方体が単位立方体、そのt-dilateの格子点数(格子点列挙) L_{d-cube}(t):=#(tP \bigcap \mathbf{Z}^d)
    • L_{d-cube}(t)=(t+1)^d=\sum_{k=0}^d \text{Combination}(d,k) t^k
    • d-cubeの内部の点の数は(-1)^d L_{d-cube}(-t)
    • 次元d(0,1,2,...)について、L_{d-cube}(t)を係数に持つような級数(Ehrhart級数)を多項式の係数として持つ関数の母関数があって、それは、d-cubeの場合には、Eulerian number (AT&Tの数列大事典ならこちら) (A(d,k))を使って次の様に表される(もともと、Eulerial numberがこのようにして定められたという感じでもある?)
      • \frac{\sum_{k=1}^d A(d,k)z^{k-1}}{(1-z)^{d+1}}
  • 標準単体の場合には
    • L_{standard simplex}(t)=\frac{1}{d!} \sum_{k=0}^d(-1)^{d-k} \text{stirl}(d+1,k+1)t^k
    • 標準単体の内部の格子点数は\text{combination}(t-1,d)
    • ここでも標準単体の内部の点の数は内部の点の数は(-1)^d L_{standard simplex}(-t)になる
    • Ehrhart級数の母関数は\frac{1}{(1-z)^{d+1}}
  • ピラミッド(底面が(d-1)-cubeでそこから(0,0,...,0,1)の点へ辺を伸ばしたもの
    • Bernoulli多項式
      • B_k(x)は母関数\frac{ze^{xz}}{e^z-1}=\sum_{k\ge 0} \frac{B_k(x)}{k!}z^kによって定義される
      • B_k=B_k(0)と特別な場合
    • L_{pyramid}(t)\frac{1}{d}(B_d(t+2)-B_d)
    • ここでも内部の点の数は(-1)^d L_{pyramid}(t)
    • Ehrhart級数は\frac{\sum_{k=1}^{d-1} A(d-1,k)z^{k-1}}{(1-z)^{d+1}}となる
  • 十字多面体
    • 双ピラミッド(ピラミッドを張り合わせたもの)
    • これも同様のルールがあてはまって
    • L_{dual pyramid}(t)=\sum_{k=0}^d \text{combination}(d,k)\text{combination}(t-k+d,d)
    • 内部の点は(-1)^d L_{dual pyramid}(t)
    • Ehrhart級数は\frac{(1+z)^d}{(1-z)^{d+1}}
  • 整数凸多角形の場合〜Pickの定理
    • 整数凸多角形に対して面積A=I+\frac{1}{2}B-1、ただし、Iは内部格子点数、Bは境界上格子点数
  • 有理凸多角形の場合
    • Fourier-Dedekind和が登場する
    • 多項式(quasipolynomial)という考えが登場する
    • 多項式の主項が面積、もうひとつの項がそこからの補正の量を表している
  • 一般化有理多面体
    • 有理多面体ならば、多面体を表す式の係数を整数にできるから、有理多面体とする
    • いくつかの工夫があることで格子点数を表すEhrhart級数が導けるという
      • 凸多面体を囲む超平面とその不等式で表しているときに、変数を新たに加えることで、連立方程式に変換することができる。それを行う
      • 複数の変数に関する級数表現にする
  • polymakeというアプリケーションが使えるという