ぱらぱらめくる『逆問題の数学』

逆問題の数学

逆問題の数学

  • 本の前提
    • リッジ回帰は、y=X\betaのようなデータについて\betaの値が説明変数にばらけるような割り付けをするタイプの回帰
    • そのときに||y-X\beta||2 + \alpha||\beta||_2の最小化をする
  • チホノフ正則化、Tikhonov正則化は、||.||のノルムの定義をもう少し一般化したもの(のようだ)
    • 一般化してしまうと、どんな内積・ノルムを仮定するかが、俄然自由になってしまって、広い「汎関数空間」の探索作業になってしまうTikhonov一派は、「経験的に?」どういうアルファを設定するのがよいか、とかそういうことについての提唱をしている(らしい)
  • まえがきを読むとだいたい、この本はわかる
    • 逆問題と言うのがある。データから、世界がどうなっているのかを理解しようとする、そんな問題設定
    • 非線形だったりして、やっかいだし、ill-posed problemと呼ばれるような、解が不安定で解きにくい(解けない場合)もある
  • その逆問題だが、実用的な課題でもあるため、工学諸分野でそれぞれ問題設定などがなされている(生物分野もそうだろう)
  • それとは別に、数学としての逆問題というものある
  • 数学から言えば、逆問題は、「関数解析」として記述されるよ、となる
  • チホノフ正則化、と言うのが、ある一定の役割を持つ
  • チホノフ正則化を含めた正則化は、「正則化してその前提で解を得よう」という立場だから、「解がないことは頭にない」
  • 逆問題の解の存在を示すことはそもそも難しく、『解がある』前提で解くので、結果を信じるかどうかは、別途考えるべきこと
  • 一般的な逆問題の他に、時系列データで差分作用素を考えるとき、ヤコビアンを使うが、ここでの逆問題では、解の存在と一意性があるという。ただし、非線形なので、解が安定かどうかはわからない。関数解析ではあるけれど、線形代数で押し通せる(ようだ)
  • そして、いくつかの物理・工学領域での逆問題を数学的スタンスで書いている章が続く