多次元空間を低次元的に考える
- 教科書:
- 第1章 はじめに
- 第2章 ヒルベルトの空間充填曲線
- 第3章 ペアノの空間充填曲線
- 第4章 シェルピンスキーの空間充填曲線
※ここまでは、具体的な曲線の例示。その存在を見つけること自体と、その見つけられた曲線の性質を述べることが主な内容。
※これ以降は、理論的・体系的に捉えることに、叙述の中心が移動する。
- このブログとの関係
- 高次元データを扱っているとき、データの広がる空間がその次元空間全体に及んでいないことは多い。また、高次元データを低次元に下ろして再評価したいこともよくある。そのようなことを考える助走として、高次元空間を低次元空間で表すことを考えたい。
- 空間充填曲線というものがある。
- 空間充填曲線のことを考えるには、カントールが示した、有限次元の滑らかな多様体は、異なる次元の滑らかな多様体と全単射(1対1対応)の関係にあることと関係がある。
- 空間充填曲線は、平面(2次元)、(いわゆる)空間(3次元)、および、これらより以上の自然数次元空間の(有限領域の)すべての点が、両端を持つ1次元の線分上の点に1対1対応付けることでできる、2以上次元空間中の線のことである。
- ここで持ち出した、『有限領域の』と『両端を持つ』の語は、第2章までの記述に基づいて、(勝手に)加えた表現である。教科書の後半部分に進むにつれ、訂正を必要とするかもしれないことに留意。
- 定義からわかるように、空間充填曲線は、多次元空間のすべての点を余すことなく通過する。また、空間充填曲線は連続である。それは交わらない。
- この一見、疑いたくなるような曲線の存在を可能にしているのは、その曲線がいたるところで、微分不可能(かっくん、と折れ曲がっている)という性質である。
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- 第2章 ヒルベルトの空間充填曲線
- 第3章 ペアノの空間充填曲線
- いたるところ微分不可能性
- 幾何的生成
- チェザロ表現(解析的・代数的表現):3n
- 近似多角形
- 別版(ヴンダーリヒ版)
- 第4章 シェルピンスキーの空間充填曲線
- いたるところ微分不可能性
- 幾何的生成
- クノップ表現:4進数表現
- 近似多角形
- 別版(ボーヤ版)
- 第5章 ルベーグの空間充填曲線
- 第6章 線分の連続像
- 第5章で導入した、集合論に基づく説明を一般化していくための章
- コンパクト集合
- 連結集合
- 局所連結集合
- 道状連結性
- 確率的独立関数による空間充填曲線の生成
- 解析関数による空間充填曲線の表現
- ここで、確率・確率分布が出るとは・・・
- 第5章で導入した、集合論に基づく説明を一般化していくための章
- 第7章 シェーンベルクの空間充填曲線
- いたるところ微分不可能性
- 近似多角形
- 2次元曲線と3次元曲線
- 次元曲線
- 第8章 正のルベーグ測度を持つジョルダン曲線
- 第9章 フラクタル
- 充填の程度、測度、「いたるところ相似」