駆け足で読む『カオス時系列解析の基礎』
- 時系列データについて、一通り考えたので、そろそろ本を読もう
カオスを想定した時系列データの解析方法の背景知識を得るための好著。
大切な定理には証明がついている(それがほしい向きには有用、それを飛ばして、「つかみ」だけを入れたい向きには無用)。
網羅して、レファレンスがついているので、調べるときには便利(逆に、そこのところは気にしない、という向き(ぱらぱらめくるだけの用途)には、少し煩雑かも。
大切な定理には証明がついている(それがほしい向きには有用、それを飛ばして、「つかみ」だけを入れたい向きには無用)。
網羅して、レファレンスがついているので、調べるときには便利(逆に、そこのところは気にしない、という向き(ぱらぱらめくるだけの用途)には、少し煩雑かも。
- 第1章 序論
- 第2章 時系列の埋め込みの実践
項目 | 平衡点 | リミットサイクル | k-トーラス | 不思議なアトラクタ | ランダム |
---|---|---|---|---|---|
振舞い | 平衡状態 | 周期 | 準周期 | カオス | ノイズ |
構造 | 点 | 閉曲線 | フラクタル構造 | 無構造 | |
次元 | 0 | 1 | k | 非整数 | n(状態空間次元) |
-
- リアプノフ・スペクトラム
- 平衡点
- リミットサイクル
- k-トーラス
- 不思議なアトラクタ
- 平衡点
- 多次元空間軌道の埋め込みとはめ込み(参考、こちら)
- 多次元空間の軌道曲線を低次元空間で見ると、重なったり折れ曲がったりする
- とにかく、低次元空間に射影してやると「はめ込んだ」ことになる(これで用語はよいのか…)
- その「はめ込み」が交点を持たなければ、「1対1対応」であって、これは、「ある意味で都合のよい」「はめ込み方」である
- また、その「はめ込み」がなめらかな曲線になっていれば、(元が曲線だったので)これも都合がよい
- このようなことから、「1対1対応」であって、「なめらか」にはめ込めたときは、名前を特別にして「埋め込み」と呼ぼう(ということらしい)
- k次元多様体は2k+1次元空間に「埋め込める」ので、これだけの次元拡大をしてやれば、観察データをうまく取り扱える(ホイットニーの埋め込み定理)
- 時間遅れ座標〜1変数の場合
- データにフィルタをかけると再構成されるアトラクタの次元に影響が出たりでなかったり。それがフィルタの方法によって定まる(部分がある)という話も(Rのfilter()関数を使ってみた例も、以下のRソースには入れておく)
- 発火間隔データ
- 変量値を時系列追跡観察するのではなく、事象の発生時刻を記録するタイプの時系列データでも、同様の取り扱いが可能
- 時間遅れ値の設定基準:いろいろある→難しいということ
- 時系列信号の時間相関に関する情報に基づいて座標軸を構成する方法
- 再構成されたアトラクタの空間分布を考慮することにより最適な時間遅れ値を求める手法
- 時間相関を用いる方法
- 再構成アトラクタの空間分布を用いる方法
- リアプノフ・スペクトラム
- 第3章 (フラクタルの)埋め込み定理
- 第4章 カオス時系列解析の基礎理論
- 第5章 非線形予測理論
- 第6章 カオス時系列解析と統計的仮説検定法