駆け足で読む『群と表現』〜抽出する

群と表現 (理工系の基礎数学 9)

群と表現 (理工系の基礎数学 9)

  • 序を読む
    • 生物の仕組みを考えるとき、入り組んでいて面倒くさい
    • 入り組んでいることの全体がわかるわけはないから、「入り組み方」がわかりたい
    • ひとつは「グラフ」
      • それは、ここの「統計遺伝学の紹介」で、半分をグラフに費やしていることからもわかる
    • 別のやり方は、たぶん、「位相」
      • ああして、こうして、こうなる、みたいな具合について、わかりやすい枠組みだけで考えていると、一番単純には「線形」な因果関係推論になる
      • それすら、真偽がわかりにくいので、仕方がないけれど、少し、つまらない
      • だから、もっと、自由になるために、「位相」
    • 「群(と環と体)」も取り出せるところだけを取り出してしまう工夫として考えてよさそう
      • たとえば、『群と表現』(岩波書店)の序の文を借りてみよう
        • 「加速度と力は座標の回転に対して同一の表現に属する」
        • 「…はスカラー量であるから座標系の取り方によらない。…スカラー量の時間変化がわかれば、…この力学系の本質的な性質はすべて定まる…」
        • 「力学の記述に有効なスカラー量という、回転群の表現に属する量を引き出したことになる。力学系が複雑になると、その力学系群論的特性の理解は、最も便利な力学変数を選び出すことを可能にし、計算の簡素化だけでなく、その系の本質的な特性を引き出すことに大きな力を与えてくれる。」
      • さて、「力学」での「群」の位置づけに関する複数の文であるが、「生物」での「群」の位置づけを考えるときに、「用語」の「置き換え」ができるかを考えるところからスタートするのは、(比較的)簡単なはず。
    • 以下、参考書

群・環・体入門

群・環・体入門

    • 同じ著者による2冊なので、併せて読むと、きっといいことがある

群と位相 (基礎数学選書 (5))

群と位相 (基礎数学選書 (5))

群と表現 (基礎数学選書 (10))

群と表現 (基礎数学選書 (10))

生物学のための群論入門 (1970年)

生物学のための群論入門 (1970年)