3 複数候補が2群に属した上で、尺度に乗る

  • 前の記事からの続き
  • 初めに、各選挙権者が候補者に好悪順をつけて、投票し、だんだんに候補者を絞ることを考えた
  • 次に、1尺度での好悪の評価をした上で、投票し、だんだんに候補者を絞ることを考えた
  • 候補者が2つの「群(政治なら政党)」に属した上で、ある尺度に関する意見を表明しているものとする
  • 選挙権者も「群」への好悪の程度をもちつつ、ある尺度に関する意見を表明しているものとする
  • 「群」が定める好悪の程度と、ある尺度に関する意見が決める好悪の程度の多寡は、「群」の違いのきわだち方と、ある尺度が分ける力が「群」分けの力に対して相対的にどれくらい大きいかということの影響を受けるだろう
  • 「群」に関する座標と、尺度に関する座標との2座標をとって、候補の好悪順の確定ルール(たとえば2次元空間のユークリッド距離とか)を入れてやれば、前項の候補者絞り込みと同じ枠組みで考えられる
  • では、こちらで扱った、「奈良から京都まで、いくつの交通手段を使ったかをあててみよう」というゲームで、初めに0,1,2,...,9の値に関して事前確率を想定し、次いで、質問をすることで、0,1,2,...,9のうちの一部の可能性が0になり、それ以外の可能性には高低の違いをもたらす情報が無かったときの、事後確率の考え方はどうなるだろうか
  • 参加者(中学生)の率直な意見をに耳を傾けるのがよい
  • 「交通手段数は少な目(2,3,4,5とか)、の場合と多めの場合(6,7,8,9とか)で、ありそうな程度に区別を入れることができる」
  • 「少な目な場合の値の一部があり得ない(2,5はあり得ない、と教えてもらった)となったら、『少な目な値だろう』というそれらしさ全体は変わらないが、2,5は選べないから、3,4を増やす。そのときに『群』の異なる「6,7,8,9」については、影響しない。他方、『多めの値だろう』という予想の強さは変わらないが、その内訳が変わる(6,7,9はあり得ない、という情報を得る)なら、6,7,9があり得なくなったために、補強されるべき案は8である」