隣接行列は代数的確率変数である
- 量子確率論とその応用と言うpdfを読んでいる
- 確率変数を*-代数と状態と呼ばれる関数とのペアとして表現する話であり、量子力学で使われてきているらしい
- それをグラフに応用することができる
- こちらに、冒頭のpdfの前半についてメモをした。代数的確率論とその量子力学とのつがなりについての部分である
- 今日の記事では、そのpdfの後半であるグラフ理論への応用についてメモする
- グラフでは隣接行列が大事である
- そのグラフの隣接行列が生成する*-代数があると言う
- それは何を意味するかと言うと、『グラフは代数的確率変数』として扱うことができる、と言うことである
- このことにより、グラフ〜代数的確率変数に量子確率論を結び付け、その視点や手法(例えば量子分解)が使えるのだと言う
- なお、グラフの隣接行列を用いて、グラフの特徴づけをする手法にグラフ・スペクトル理論と言うものがある
- これは、隣接行列の固有値スペクトルを使う、と言うことで、(無向グラフの場合には、n(n-1)/2の情報をn個の固有値にまで、情報を落とすことに相当する
- 代数的確率論では、確率変数をモーメントで表して、「同値性」を扱うので、n個まで情報が落ちずに済む(済みそう)
- また、グラフは各頂点から何歩で行き着けるかによって、全てのノードを階層構造として扱うことができるが、この階層構造に代数的確率論での量子分解が使えると言う