分布

累積確率密度関数から統計量の期待値

今、最小値をmin、最大値をmaxとして持つような統計量Vがあるとする。その確率密度分布はminからmaxの範囲に定義されていて、と表されるとする。この統計量の期待値はである。 今、部分積分の公式と、とを思い出せば(リンク)、 Q(v)は累積密度関数であるから…

指数関数族、十分統計量

共役事前分布なるものが存在し、それによって、事前確率→事後確率→事前確率→事後確率→・・・というプロセスを単純に取り扱うことができることを示した。この事前確率・事後確率はベイズの考え方であるが、このベイズの考え方が、ベータ関数・ディリクレ関数…

多項分布、ディリクレ分布への拡張

多項分布は2項分布を一般化したものである。ディリクレ分布はベータ分布を一般化したものである。2項分布とベータ分布の関係は、多項分布とディリクレ分布にもあてはまる。 多項分布 N回の独立事象により、なる確率分布にて、なる観測度数が得られる確率は…

二項分布とベータ分布

Rでやれば 確率pで起きる事象をn=a+b回実施して、a回起きる確率は dbinom(a,n,p) #もしくは choose(n,a)*p^a*(1-p)^b 他方、n回試行して、a回成功したときの、成功確率をpとみなしたときの尤度は dbeta(p,a+1,b+1)/(n+1) であって、等しい 尤度なので、の範…

2項分布とベータ分布、生起確率と尤度

2項分布 Aかaかのどちらか片方が確率P(A)、P(a)(;P(A)+P(a)=1)で起きるとする。このような事象がN回、独立に起きるときに、Aがn(A)回、aがN(a)回(;N(A)+N(a)=N)、起きる確率(;2項確率)は次の式で与えられる を満たしている。 AがN(A)回おきるので、同様…

ベータ分布とディリクレ分布

ベータ分布とディリクレ分布が、それぞれ2項分布、多項分布の共役事前分布であることを昨日の記事に書いた(こちら) はてな記事で参考になるのはこちら ベータ分布はディリクレ分布のうち、項数が2の場合である。これをRのベータ分布乱数発生関数 rbeta と…

ほんのメモ

今、0以上の変数xについて一様減少で無限大にて定数に収束する分布が得られたとする。正の数についてかと思ったら、の方が近似がよさそうだ。このとき、このxとyの間の関係について、何を考え直すのがよいのか・・・。 掲載プロットを描くエクセルはこち…

超幾何分布確率の計算とそれを2項分布で近似すること

超幾何分布 母集団の個体数が 母集団の個体は特性Aの有無で2種類に分けられ、その数はとである 特性Aを有する比率 今、標本をサンプリングし、そのうち、が特性を有し、それ以外が有していないとする( このような標本を得る確率は、超幾何分布になり、次の…

負の2項分布と幾何分布

負の2項分布 は自然数n,kについて定義されているが、今、n,kのうち、nを有理数aとしてやっても、式は成り立つ。これをと表記する。[a=-n]ただし、nは自然数としたとき、『負の2項分布』と呼ばれる。テイラー展開を用いることで、『n回成功するまでにk回の…

ポアソン分布

ポアソン分布は2項分布の生起確率Pをゼロに限りなく近づけたものに相当している 2項分布は、ある事象が起きる確率Pと起きない確率1-Pであるときに、総計N回の観測で、k回起きる確率を与える分布である この式では、N回試行してk回起きる確率が求められてい…

超幾何分布

今、2種類のものがあり、併せてN個である。M個と(N-M)個に分かれているとする。今、Nの値もMの値も不明だとする。このN個から、n個を取り出してやったら、2種類はn1個とn2個であることがわかるだろう。これを繰り返すことによって、の値の推定が可能で、実…

二項分布・多項分布

二項分布は多項分布の項の数が2の場合 ある事象が併せてN回起きるとする。そのN回は、D1かD2かD3か…Dkか(k項分布)となり、それ以外の場合がないとする。このようなとき、このN1,N2,…Nkのとるパターンのすべてについて、D1がN1回、D2がN2回・・・DkがNk回起きる…

幾何分布

成功する確率がPの事象がある。初めて成功するのがk回目とすると、k-1回は連続して失敗していることになる。今、初めて成功する前に起きる連続失敗の回数がxである確率をとすると、xはであり、このについてを足し合わせると、1になる。このような分布を幾何…

第4限 分布(記述統計)(遺伝統計学のための統計学基礎)(駆け足で読む統計学のための数学入門30講 0)

記述統計学において、データ特性を要約統計量で表示することがある。数式で記述可能な以下の分布は、要約統計量において特徴的な分布である また、モンテカルロ・シミュレーションにおいて乱数変数を発生させるときには、その変数の生物学的特性に基づいて適…