成否帰結の2択、ただし、帰結は選択肢別にありがたみに差がある、の要点

  • 単純な決断である、「帰結は成否の2通り」x「選択肢は2つ」の場合ではあるが、選択肢0での成功は選択肢1での成功よりありがたく、選択肢0での失敗は選択肢1での失敗よりありがたく、選択肢1での成功は選択肢0での失敗よりありがたい、というような場合
  • 治療法が2つあり、治る方が治らないよりよいが、どうせ治るなら費用が安い方がよい、というような場合
  • s \in \mathbf{S} = \{s_0=0,s_1=1\}(選択肢)
  • z \in \mathbf{Z}=\{z_0=0,z_1=1,z_2=2,z_3=3\}(帰結)
  • \mathbf{G}=\{g=(p_0,p_1,p_2,p_3)\};p_i \in [0,1](生起確率密度分布の集合)
    • ただし、s=0のときはp_1=p_3=0s=1のときはp_0=p_2=0と限定されているので、\mathbf{G}=\{g_0=(p,0,1-p,0) \text{or}g_1= (0,p,0,1-p)\};p \in [0,1]
  • 観察\mathbf{D}=\{d_1,d_2,...,d_n\}; n=0,1,2,...であって、d_i=(s_i,z_i)である
    • ここで\mathbf{D}の要素は(0,0),(0,2),(1,1),(1,3)の4通りになるので、この場合の観察\mathbf{D}は、4つの非負整数の組\mathbf{x}=(x_{0,0},x_{0,2},x_{1,1},x_{1,3});x_{u,v} \ge 0と書き直せる
  • 今、ある観察\mathbf{D}=\mathbf(x)のもとで、ある選択肢sの帰結生起確率密度分布が、g_0 \text{or} g_1 = (p,0,1-p,0) \text{or} (0,p,0,1-p) \in \mathbf{G}である尤度(を\mathbf{G}全体の和が1となるように調整したもの)P(f_0(z)=g=(p,0,1-p,0)|\mathbf{D})=\beta(p,x_{0,0}+1,x_{0,2}+1)P(f_1(z)=g=(0,p,0,1-p)|\mathbf{D})=\beta(p,x_{1,1}+1,x_{1,3}+1)とするのが2項分布の共役分布ベータ分布を用いたモデル
  • h(\gamma=(g_0,g_1)=((p_0,0,1-p_0,0),(0,p_1,0,1-p_1)))
    • p_0\times p_1 + p_0\times (1-p_1) + (1-p_0)\times(1-p_1)の確率でs_0が選ばれ(1-p_0)\times p_1の確率でs_1が選ばれるから
    • p_0 > 1-\frac{1}{2p_1}のときh(\gamma)=\{0\}
    • p_0 = 1-\frac{1}{2p_1}のときh(\gamma)=\{0,1\}
    • p_0 < 1-\frac{1}{2p_1}のときh(\gamma)=\{1\}